製本お役立ち便利帳

箔押しをしたいのですが、用紙によって相性の良い悪いはあるのでしょうか…?

箔押しをする場合、一般的には表面の金属光沢の効果をねらったデザインとなりますから、表面の平滑な紙を選びます。レザック紙のように表面に凹凸のある紙にも箔押しできますが、紙の目を十分につぶしきれずに鏡面光沢が得られず、つやが消えてしまう場合があるので注意が必要です。特殊紙では「ウーぺ」などの毛羽立った紙に箔押しすると、箔がくずれてしまう可能性があります。和紙は冠婚葬祭には付きものですので、和紙専用の箔があります。トレーシングペーパーに対しては箔押しできるものとできないものがあり、事前にテストするほうがよいでしょう。

箔押しは用紙によって接着剤が異なりますが、一般に広く使われている金・銀では二十数種類ものタイプから選べるので相当種類の素材に対応可能ですが、ホログラム箔では1~2種類しか用意されていないため、限られた素材にしか使えないなど、デザインの段階で事前確認が必要です。次に印刷の注意点ですが、ニスを引いた刷り本に箔押しする場合は、全面ベタのニスではなく、箔部分を抜いてニス引きすることをお薦めします。またベタ刷りの上に箔押しする場合は乾燥時間を十分に取らないと事故の元になります。