製本用語集

あまりちょう (余り丁)overplus copies

刷本・折丁が注文または納入すべき数量より多いもの。印刷から製本完了まで、紙は工程を経るごとにヤレ(損紙)を出し枚数は減っていく。印刷における刷出し(本刷りまで調子が整わない)、パレット積みした刷本の一番上の紙・一番下になった紙、断裁・付き揃えの時のモグリ等のヤレ、折り機における折り損じ等は、そのあと生かして再使用のきかない損紙にはる。これに対し丁合ミス等は組み直すことで生かせるので必要な部数ができあがるまでは、きちんと保管されていなければならない。全部の作業が終わった後、なお納入すべき部数以上のものが残れば、その余ったものが余り丁である。金券、限定出版等は、余り丁もヤレも発注主のもとに納められなければならない。なお、紙折り・丁合・折り等、製本中間工程の専門業者は、ヤレになってしまったもののほかは、すべて元請けの製本所に引き取ってもらうこと。余り丁の枚数も正確に把握できれば最善である。そのあとの不測の事態にそなえるとともに、もともと入荷している刷本は、注文部数より多めになっているはずだからである。