製本用語集

かわ (皮・革)skin, leather

「皮」は体を被うもので毛皮、「革」は獣皮の毛を除いて鞣(なめ)した作り革をいう。製本用の革は、羊(sheep)・山羊(goat)・牛(ox)・子牛(calf)豚(pig)などの生皮を鞣(なめ)してつくったものである。クロスレザーなどが発明されるまでは、多年にわたって表紙材料に供された。皮革は、柔軟で耐久力に富み、外観が優美で手ざわりのよいことなどが、その特質とされている。皮はその仕上げ方によって、完皮(まるかわ)と剥皮(へぎがわ)とに分かれている。完皮原皮のまま仕上げたもので、剥皮は、完皮を2~3枚に剥ぎ割ったものである。へぎ皮は、一番上層部の毛穴のある部分を、吟付き(ぎんづき)、中層の部分を中割(ちゅうわり)、下層の粗雑な部分を、床革(とこかわ)といい、皮の大きさは3.3cm角を1坪として1単位になる。