和装本が紙魚(しみ)のために、ところどころ食い破られた本のこと。和装本はたいてい、紙を二つ折りにしているので、その間に紙をはさんで修理する。これを「紙入れ」といっている。また、1枚貼りの時は「裏打ち」をする。修理の糊(のり)には、必ず稀薄(きはく)な昇汞水(しょうこうすい)を入れて、糊の腐敗(ふはい)や紙魚の発生を防ぐことである。