製本用語集

さんぼうだんさいき (三方断裁機)three-side trimmer

書籍、雑誌の化粧断ちを専門におこなう特化した断裁機。手帳・ミニ本のような小サイズ本用の三方断裁機もある。平断裁機によって天地、小口の三方向を化粧断ちしようとすると、刃の上げ下げを3回、紙回しを2回しなければならないが、三方断裁機は天、地、小口の三方向にそれぞれ刃があるので、仕上げ寸法に天地の刃を位置決めし、本の送り込みを調整すれば、機械内部に自動的に送り込まれ、天地、小口の刃が交互に作動し、紙回し等、人手を介することなく化粧断ちできる。三方断裁機には、一冊切り用と重ね切り用がある。一冊切りは中とじ、重ね切りは無線とじ・針金とじ・上製中本の化粧断ちに使用される。中とじ用の一冊切り三方断裁機は「トリマー」と言う。重ね切りの三方断裁機と区別するため、わが国でだけ行われている表現上の区別である。「トリマー」とよばれるタイプはツーステーション型であり、「三方」とよばれるタイプはワンステーション型である。重ね切りの三方断裁機には半自動式と全自動式がある。半自動式は単体として使用されるのに対し、全自動式は無線とじ・中とじ機械等と連結してライン化して使用される。「三方」はまた、パイルフィーダー式とホッパーフィーダー式に分類できる。コンピューターによる自動セット替えシステムを内蔵した三方断裁機も登場している。 メーカー・商社 (株)イトーテック、(株)尾土谷製作所、(株)三光精機、東京出版機械(株)、ピービーエム(株)、(株)ホリゾン、芳野(株)、(株)イリス商会、(株)エスケイセールス、ハイデルベルグPMT(株)、ミューラーマルティニジャパン(株)