製本用語集

てちょうあい (手丁合い)gathering/collating

中身をページ順に揃え1冊の本にまとめる手作業。棒積み(置き)丁合い・並べ丁合い・摘まみ丁合い・員数丁合い・浚い込み丁合等がある。いずれも

  1. 折り本を台分けした後、別丁などの貼り込みの済んだ物を含めて1駒100枚単位に、巻頭折りから最終折丁まで積み上げて目合わせする。
  2. 最終折丁から巻頭の第一折りまで順を追って、左手側から右手方向に扇形に一折りずつ繰り出しながら作業台に載せて並べる。
  3. 左手側の最終折丁から順番に、右手人指し指と中指で軽くさらうと同時に親指で支えるように摘み取り、左手の平に載せ親指で押さえながら一冊にまとめる。

(1)~(3)の動作はタイミングよく瞬時に繰り返し行う作業である。100部単位で繰り返し丁合いされるから、その都度、並べ終わった折丁を1枚ずつ抜き取り、丁付け(ノンブル)の順序に従って「総ぐり」(読み取り検査)を行い、乱丁を未然に防ぐ。作業台に載せて並べる折丁の台数は、折丁の大きさによって異なるが、A5判以下の16ページ折りを標準とすれば20~25台位が限度になる。それ以上の台数を丁合いする場合は、2回から3回に分けて丁合いし、最後にこれを合わせて1冊にまとめる。「合わせ丁合い」という。
2回なら2杯丁合い、3回なら3杯丁合いと呼ぶ。輪転32ページ折りなどの丁合いでは、繰り出して並べることなく100枚単位の折丁を棒積みにして並べ「さらい込み丁合い(または置き丁合い、関西では大阪丁合いと呼ぶ)」する。
ペラ(2ページ)物や薄葉紙を丁合いする場合は「摘まみ丁合い」する。つまみ丁合いは、

  1. 目合わせは員数して積み、低い作業台に最終ページから右手方向に繰り出して順に並べる。
  2. 第1ページから左手方向に向かって、右手親指に人差し指と中指を添えるようにして1枚ずつ摘まみ上げ、摘まみ上げたペラ物を左手の平を下に向けるようにしながら親指と人差し指の間にはさんで抑える。

これを順番に繰り返して丁合いする。摘まみ丁合いには、カレンダーなどの大判丁合い、伝票類の棚丁合い、函(はこ)丁合いなどがある。