製本用語集

しふん (紙粉)paper dust

紙面にある粉末状のゴミ。断裁の際に生じる粉末状の切り屑が紙面に付いたもの。紙表面から剥離した墳料・繊維片等から生じる。製本工程では、断裁・折り・丁合をはじめとしあらゆる工程から紙粉を発生させている。ほとんどの紙粉が微細な粉末になって空気中に飛散してしまうが、掃除の行き届かない機械の裏側等に埃・機械油等とともに堆積しているのを見ると、紙粉が製本所の作業環境を損なっていることは確かである。また機械内部に侵入して種々のトラブルの原因になる。バインダーのガリ入れは、本の背にグラインダーをかけてケバだたせるので、大量の紙粉がガリステーションから生じる。バインダーのこの箇所にはあらかじめバキューム装置が設けられて、発生する紙粉を吸塵袋に集めてしまう。紙粉は紙粘土、飼料等の墳料、コンクリートの代替材料等に再利用(リサイクル)が研究されている。印刷機上でも紙粉がブランケットに付着して、ピンホールになる。