製本用語集

かんすぼん (巻子本)scroll

図書の最も古い形態の一つ。書写あるいは印刷した紙を横長に継ぎ、末尾に巻軸をつけ、巻頭にも軸をつけてその中央部に紐をつけ、巻きおさめるときに紐で締めむすぶようにしたもの。当初は百万塔陀羅尼の巻子本のように、軸がなく、横長の紙を巻くだけのものであったらしいが、時代の変遷とともに造り方も贅沢となり、平安朝の末期(1167年)につくられた平安納経は、華麗荘厳の巻子本として有名である。