製本用語集

セパレートワックス、セパレートインキ

背固めしたワンセット伝票をセットごとに分離し易くするために、セパレートワックスが使われている。予め印刷の段階でワンセット伝票の上葉紙の表面または下葉紙の裏面にこのセパレートワックスを印刷しておき、製本作業のとき水性エマルジョン系の合成接着剤で糊付けすると、上葉紙表面または下葉紙表面は糊をはじくため接着されず、簡単に分離することができる。従来は多部数を背固めしてからナイフでセットごとに切り離していたが、この手間が省ける。フォーム印刷機のようにカーボン印刷と表刷りの装置が付いている機械ではごく簡単に印刷できる。ワックスの溶解温度は高い目にし、ワックスカーボンの盛りよりやや少なめにして印刷する。ゴム凸版はカーボン印刷用のものでよく、このときの溶解温度は105~110℃に調節し、糊付け部よりややはみ出すよう大きめに、約5mm幅に印刷する。製本でセパレートワックスを塗布する場合には、酢酸ビニールエマルジョン系または酢酸ビニールアクリル共重合エマルジョン系のものを2~5倍くらいに薄めて使用するとよい。この水性糊が完全に乾燥したならば、作業台に叩きつける程度で離れる。このとき糊が濃すぎると離れにくい。製本用合成接着剤は各社まちまちであるから、まず少しテストをするとよい。