テレワーク実施企業が1月比で2倍以上増加の39.1%に

100人未満の企業では3倍増の22.2%

 NTTデータ経営研究所は4月20日、「緊急調査:パンデミック(新型コロナウイルス対策)と働き方に関する調査」の結果を発表した。調査によると、テレワークの実施率は、4月以降に急増したが、全体から見るとまだ低く、「人と人との接触を8割減らす」との政府の要請には程遠い結果となった。
 調査は、緊急事態宣言が発令された同年4月7~10日にオンラインで実施した。調査対象は従業員規模10人以上、経営者・役員を含む正社員かつ20歳以上のホワイトカラー職。企業の新型コロナウイルス感染症対策や業務への影響と、テレワークへの取り組み状況やその課題を調べた。  感染症対策としては、手洗いやうがい、マスク着用といった衛生対策を実施している企業の割合は81.8%、発熱や咳など体調不良時の対応方法を周知している企業も60.8%に及んだ。
 一方、完全在宅勤務を実施している企業の割合は10.1%、時差出勤の許可や奨励を行っている企業は34.7%だった。
 テレワークについては、実施している企業の割合は39.1%。2020年1月時点(18.4%)の2倍以上に増えた。企業規模別に見ると、従業員が1,000人以上の企業でテレワークを実施している割合61.7%に対し、100人以上1,000人未満の企業では35.1%、100人未満では22.2%だった。ただし、100人未満の企業で実施している割合は、1月時点から3倍に増えている。
 テレワークの頻度について、「ほぼ毎日実施している」と回答した割合は、テレワークを実施している企業の31.6%だった。NTTデータ経営研究所によると、これは2020年1月時点の約12倍に相当する。ただし、週3回以上実施している割合は全体の20.0%、東京都に居住している人に限っても36.5%で、新型コロナ感染拡大防止策としては未だ不十分だと言える。

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