企業の動き【2019年12月】
紙製VRゴーグルで香料サービス ◆大村印刷
大村印刷は、1個100円以下(ロット3,000個)の低価格で提供する紙製VRゴーグル「Auggle S」シリーズに、香りが楽しめる新機能を追加できるサービスを開始した。新サービスは「Auggle S2」と一緒に同梱する特殊な香料インキを印刷したシールを、ゴーグルの鼻の近くに貼り付け、コンテンツの視聴の際にシールをこする事で香りが漂う。例えば、花が有名な観光名所のVR動画とともに、花の香りのシールや、新築内覧用VR動画とともに、ひのきなどフレッシュな香りのシールを同梱。コスメ商品のVR動画とともに、商品オリジナルの香りシールを作成するなど、イメージが伝わりやすい香りを選ぶことで、より印象に残りやすい販促ツールにバージョンアップする。
サブスクリプションの提供を開始 ◆コダック
コダックは、ワークフローソリューションの画期的なサブスクリプションモデル「PRINERGY VME Managed Services」を提供すると発表した。PRINERGY VME(仮想マシン環境)では、コダックが各ユーザーに仮想化されたPRINERGYソフトウェアをホスティング、管理し、システム管理、24時間運用のセキュリティーと監視、アップグレード、問題解決の責任を担う。コダックがシステムの保護に万全な体制を敷いてデータのバックアップを複数のデータセンターで分散し、堅固なセキュリティーをはじめ、災害時の復旧とビジネスの継続を万全な体制でサポートする。ユーザーはオンプレミスのローカルサーバーの運用・管理・メンテナンスが不要になり、サーバー所有コストの削減、管理・メンテナンスの労力の負荷軽減が図れる。
第三者割当増資の資金調達を完了 ◆グーフ
グーフはこのほど、プレシリーズA(1stラウンド)としてディノス・セシール、アスコンを引受先とする第三者割当増資による6,000万円の資金調達を完了した。今後ディノス・セシール社とは印刷メディアの最適化を目標に共同プロジェクトを立ち上げ、DMのみならずカタログや同梱広告などのパーソナライズ、適地生産モデルでの効果検証を加速させる。事業会社のマーケティング・販売促進担当者は、グーフが展開するAPIプリントプラットフォーム-Print of Thingsを利用することで、印刷に関する専門的な知識を必要とすることなく、必要なルールを設定するだけでパーソナライズ化されたDMやカタログなど、高度な印刷メディアを自由自在に利活用ができるようになる。
ショールームに主力事業を集約 ◆ムサシ
ムサシは今年10月、同社の主力事業が一覧できるように東京・銀座のショールームを改装した。ショールームでは選挙システム機材、金融汎用システム機材、印刷システム機材、情報・産業システム機材の各事業の機器を展示しており、デモンストレーションや検証を通して同社のソリューションを深く理解することができる。今年3月に発売された投票用紙自動交付機「テラックBA-10」や自書式投票用紙読取分類機「テラック CRS-VA」、投票用紙計数機などが展示されている。これらの選挙システム機材は、業務の効率化と人為的なミスの削減に貢献するシステムとして注目されている。
POD出版サービスの仕組みを構築 ◆富士ゼロックス、ニューブック
富士ゼロックスとニューブックは、ニューブックが運営するECプラットフォーム「BookStoreS.jp」において、コンテンツデータのセキュア環境での保管・利用に関して、新たな仕組みを構築することで合意した。今後、富士ゼロックスとニューブックは、同サービスへの参画を検討する印刷会社を交えて構築と検証を進め、本機能の2020年5月のリリースを目指す。ニューブックが運営する「BookStoreS.jp」とは、コンテンツオーナーが印刷データを入稿すれば、プラットフォーム上でサイトの構築、販売、決済を用意でき、1冊からの書籍の受注、印刷製本、発送を行える。
印刷関連製品の価格を改定へ ◆富士フイルム
富士フイルムは、日本市場における製版材料などの印刷関連製品の価格改定を2020年2月1日より実施することを発表した。同社は、製版材料などの印刷関連製品を市場に安定的に供給していくために、これまで生産効率の向上や経費削減など、コスト吸収に努めてきた。しかし、製版工程のデジタル化に伴い、アナログ方式で印刷版を作成する際に必要な製版材料などの需要が大幅に減少していることから、生産のコスト高を企業努力のみで吸収することは困難な状況にあり、今回の価格改定を実施することとなった。
プライムファイア106稼動開始 ◆共進ペイパー&パッケージ
共進ペイパー&パッケージは11月7日、関東工場に設置したハイデルベルグのB1インクジェットデジタル印刷機「プライムファイア106」の稼動を開始した。それに伴い同日、同社とハイデルベルグ・ジャパンが起動式典と記者会見を開き、プライムファイア106の性能と導入の狙いなどを説明を行った。共進ペイパー&パッケージは神戸に本社を持つ紙器パッケージ印刷会社。プライムファイア106は、CMYKにオレンジ・バイオレット・グリーンの7色仕様で、パントンカラーの95%をカバーしており、パッケージで多用される特色表現を可能にした。また、デジタル印刷のB1に拡大することで、受注時のサイズ上の制約が解消される。