顧客のデータを最新技術で徹底的に把握・分析
急速に進むデジタルトランスフォーメーション
「デジタルトランスフォーメーション(DX)」が急速に進む昨今、印刷業界でもIoTを活用した新しいビジネスが注目を集めている。
凸版印刷では、カスタマーデータプラットフォーム(CDP)業界トップシェアの「Arm Treasure Data eCDP」の設計・構築を専門とするチームを編成し、顧客軸でのデータ活用にむけたCDPの導入支援を強化。CDPのプランニング・設計・構築・運用まで幅広く対応し、デジタルマーケティングにおけるデータ活用を幅広く支援する。凸版印刷は同サービスで、ビジネスやコミュニケーションを顧客中心に設計することを目指す。
一方、大日本印刷は、コレクシアと共同で、生活者へのアンケートから、価値観に基づいた潜在意識や行動を把握・分析し、生活者の体験と購買行動の関連性やマーケティング課題を把握できる独自の購買行動分析サービス「価値観CJM」の提供を開始した。
「価値観CJM」は、生活者の購買意識や行動のデータである「価値観データベース」を基に、生活者の潜在意識を把握できるDNPの「価値観クラスター」と、アンケート調査により生活者一人ひとりのリアルな行動プロセスをカスタマージャーニーマップ(CJM)として自動生成するコレクシアの「消費者行動図鑑」を組み合わせ、独自の購買行動分析を行うサービス。価値観クラスターごとに関連付けられた製品・サービスのブランドに関する認知・理解状況や体験エピソード、代替品を利用した場合の要因などを調査することで、該当するブランドに対する人々の受け入れ方を明らかにする。
両社の取り組みは、2004年にスウェーデン・ウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱したとされるDXの理念、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」に即した形と言えるだろう。