AIとアンケートで最適なパッケージデザイン案を生成

100万通り超の組合せから高く評価される案を探索

 マーケティングリサーチ会社のインテージは、ドコモ・インサイトマーケティングと共同で、AI技術とアンケート評価を使用し、商品パッケージのデザイン素材を組合せて最適なデザイン案を探索・生成できる「パッケージデザインAI最適化サービス」を開発した。
 同サービスは、最適化技術である遺伝的アルゴリズムをベースにし、深層学習による評価予測を用いた新開発のシステムを使用。組合せ生成したデザイン案へのWebアンケート評価を実施し、その結果をAIが学習するプロセスを繰り返すことで、100万通り以上の組合せの中からでもターゲット層の消費者が高く評価する案を探し出す。
 システムの流れは、レイアウト、背景、様々なデザインのパーツから成る数千から数百万通りの組み合わせパターンから、ランダムな組み合わせの第1世代を生成する。続いてアンケート評価を学習したAIが最適なデザインを追求し、第2世代、第3世代と、より評価の高いデザイン案を生成していく。
 従来の調査は、事前に用意された数種類から十種類程度のデザイン案の中で優劣を評価していた。同サービスでは、デザイン案を構成する素材をそれぞれ複数用意することで、これまでとは桁違いの膨大な組合せの中から評価が高いデザイン案を生成することが可能。新商品のターゲット層に合ったデザイン方向性の探索、商品リニューアル時のデザイン変更内容の評価をはじめ、事前情報が少ない海外展開時のデザインローカライズなどの幅広い場面で活用できる。
 すでに先行して生活雑貨メーカーが活用しており、両社は引き続き同サービスのトライアル実施に協力する企業を募集している。今後も両社は、幅広い領域での最適化技術・AI技術の活用を推進し、顧客企業のマーケティングに貢献するサービス開発を進めていくとしている。

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