パッケージデザイン評価予測もAIで

デザイン作成に必要なコストと時間を削減する

 パッケージデザインの開発やマーケティングリサーチを行っているプラグが、AIで商品パッケージデザインの評価ができる「パッケージデザイン好意度評価予測AIサービス」の提供を開始している。同システムは、プラグがこれまで実施してきた4,100商品、410万人の消費者を対象にしたデザイン調査結果を元に構築したもの。ビールや飲料、カップ麺などで特に高い予測精度で評価できる。
 通常、ジュースやお菓子などの商品のパッケージデザイン開発は、10数案あるデザインの中から、商品開発担当者が3案程度を選び出し、それらを消費者調査にかけて、最終案を選ぶ、という手順を踏んでいた。しかし、このプロセスだと調査前の選択は、主観で行わなければならないうえ、消費者調査の実施には平均して100~300万円程度掛かり、結果が判るまでには2週間~1ヵ月程度要していた。
 今回プラグが発売するシステムは、パッケージデザインの画像をWeb上にアップするだけで、消費者がそのパッケージをどの程度好むか(好意度)の予測値を2~3分で算出する。そのため、パッケージデザインの評価が判るまでの時間やコストを削減しながらも、客観的な指標に基づいたパッケージデザイン評価が可能になる。
 これに似たアプリは、その他にも登場している。カラフル・ボードが提供するファッション人工知能アプリ「SENSY」は、ユーザーのファッションセンスを学習し、2,500を超えるブランドの中から、その人に似合うコーディネートを提案する。その他にもマーケティング分野でもAIが普及をみせつつあり、広告コピーを自動生成するAI、SEO対策をサポートするAI、広告代理店などのメディアバイイングの自動化を実現するAIなど。デザインの分野で想定以上にAIが浸透し始めれば、デザイナーの価値基準も変化するだろう。

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