オタク市場は前年度比4.5%増の2,800億円へ
アニメ市場とアイドル市場は今後も拡大傾向
株式会社矢野経済研究所は、2017年度の国内の「オタク」市場を調査し、主要分野における各分野別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。同調査の「オタク」市場は分野により好不調はあるものの、アニメ市場とアイドル市場は好調に推移している。
2017年度のアニメ市場規模はアニメーション制作事業者売上高ベースで、前年度比7.2%増の2,680億円と推計している。テレビアニメ、劇場アニメともにヒットに恵まれ、国内外における映像配信事業も好調に推移し、拡大傾向にある。
また、2017年度のアイドル市場規模はユーザー消費金額ベースで、前年度比15.0%増の2,150億円と推計した。「ジャニーズ」「AKB48」グループを中心に引き続き中核となるファン層が市場を支えるとともに、他のアイドルグループの台頭も継続しており拡大傾向にある。
2018年7~9月に公開された主な劇場版アニメを矢野経済研究所独自の解析手法を用いて分析した結果、検索と口コミの総量である“熱量”では、「未来のミライ」が最大となった。そのほか、「劇場版ポケットモンスターみんなの物語」「君の膵臓をたべたい」の熱量も大きい結果となった。
「オタク」の主要分野のうち、アニメ市場とアイドル市場は今後も拡大傾向にあるとみている。
2018年度のアニメ市場規模はアニメーション制作事業者売上高ベースで、前年度比4.5%増の2,800億円と予測。アニメ主要制作事業者の業績や新規事業者の参入などから、引き続き拡大傾向にあるとしている。
2018年度のアイドル市場規模は、ユーザー消費金額ベースで、前年度比11.6%増の2,400億円に拡大すると予測。アイドル市場は引き続き、「ジャニーズ」「AKB48」グループのファン活動が市場を下支えすることから、拡大傾向で推移するとみている。