健康経営が企業価値を高める

持続可能な社会と企業を目指す

 地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する『健康経営優良法人2019』が発表された。印刷業界では大規模企業で凸版印刷、大日本印刷、共同印刷、図書印刷などが認定を受け、中小企業でも、秋田活版印刷、秋田協同印刷、藤圧印刷、太陽堂印刷所、北日本印刷、笠間製本印刷、第一印刷(静岡)、新日本印刷、和弘印刷、大平印刷、大島印刷、オム印刷、関西図書印刷、大興印刷、螢印刷、甲南堂印刷、総合印刷髙永、菱三印刷、花松印刷、佐川印刷、アド印刷、築上印刷、博多印刷、共同紙工など、多数の会社が認定を受けている。
 超高齢化社会へと突入しようとしている日本では、医療の進歩により、長寿命化も進む。健康保険組合連合会の調査によると、2015年度の国民医療費に対し、2025年に高齢者医療費は1.5倍、後期高齢者医療費が1.7倍になると予想。国民一人ひとりが健康で長生きできる環境を整えることが急務となっている。また、労働人口の減少による生産性の低下を防ぐための手段としても『健康経営』は注目される。経営的な視点で従業員などの健康管理を戦略的に実践することで、従業員の活力向上や生産性向上など、会社の活性化に繋がると期待されている。引いては、健康経営を実践する企業の価値そのものが上がる。中小印刷業にとって、優秀な人材確保は非常に厳しい時代に、健康経営は企業の魅力を高める一つの武器になり得る。融資においても有利に働くケースが増えている。日本政策投資銀行の健康経営格付融資は、従業員の健康や働き方への配慮に関する取り組みに優れた企業を評価・選定し、その評価に応じて融資条件を設定する。こうした環境の変化が健康経営優良法人認定制度にも顕著に表れ始めている。

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