業界の動き【2018年12月】

印刷・情報用紙を値上げ ◆製紙各社

製紙会社各社による印刷情報用紙の値上げが相次いで発表された。王子製紙は11月1日、翌2日に大王製紙が、11月5日に日本製紙、11月7日に中越パルプ工業、8日に北越コーポレーション、9日に三菱製紙が価格改定を発表している。いずれも印刷用紙全般が+20%以上、情報用紙が+10%以上で、来年1月1日出荷分からの実施となっている。印刷・情報用紙の価格改定は昨年4月1日出荷分に印刷用紙15円/㎏以上、情報用紙10%以上の値上げを発表して以来になる。

技能五輪日本代表候補に湯地龍也氏 ◆日印産連

日本印刷産業連合会は来年8月にロシア・カザンで開催される第45回技能五輪国際大会『印刷職種』日本代表選手の候補として、湯地龍也氏(トッパンコミュニケーションプロダクツ)を中央職業能力開発協会に推薦する。東京都の後援を受け、7月から10月まで、選考会を実施。第一次選考会に残った8名の若手印刷オペレーターが最終選考会に臨み、湯地氏が優勝した。今後、湯地氏は来年のカザン大会に向けてトレーニングを行っていく。上位入賞者は、金賞を湯地龍也氏(トッパンコミュニケーションプロダクツ)、銀賞を甲斐田光氏(丸信)、銅賞を湯田鈴音氏(亜細亜印刷)が受賞した。

岡部康彦氏が旭日双光章を受章 ◆秋の勲章

今年も秋の叙勲・褒章の受章者が発表された。平成30年の受章者として、印刷業界関連からは、北海道の岡部康彦氏(元 北海道印刷工業組合 理事長、北陽ビジネスフォーム 代表取締役会長)が旭日双光章を受章した。なお、勲章伝達式が、11月12日、東京都港区の東京プリンスホテル(鳳凰の間)で行われた。当日は、伝達式が修了した後、バスで皇居へ移動。宮殿・春秋の間で天皇陛下に拝謁した後、記念撮影というスケジュールで行われた。

江東区・博伸社で勉強会と見学会 ◆全国ぷらざ協議会

全国ぷらざ協議会は、11月15日と16日、東京都江東区の博伸社で、「第94回全国ぷらざ協議会勉強会」を開催した。フリーペーパー『ぷらざ』のビジネスモデルを実践する全国ぷらざ協議会は、冒頭に「堅調なドイツの印刷界に学ぶ」をテーマに、五百旗頭忠男会長代行が基調報告を行った。五百旗頭氏は「ドイツの印刷出荷高は、2009年以来ほぼ同水準を維持しいている。デジタルメディアや通信業界は、触覚的特性が評価されている。ドイツ書籍協会によると、書籍購入者数は、2012年の3,600万人から2017年は2,960万人となったが、書店販売額は減少していない。書籍愛読者(固定ファン)が健在で、2017年は対前年比マイナス1.6%に過ぎない。スマートフォンが印刷物に取って代わり、高速のウェブビデオが20時のニュースに代わるなど、デジタル化はどこでも行われるが、スタジスタの研究機関『新しいストーリーテリング』は、古典メディアのための良いニュースを発表した。それによれば、ドイツ人の半分以上が印刷物に固執している」と語った。

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