AIがバナー広告を生成
5秒間に1枚を自動生成
電通、電通デジタル、データアーティストの電通グループ3社は、共同でAIを活用したバナーの自動生成ツール「ADVANCED CREATIVE MAKER(アドバンストクリエーティブメーカー)」(β版)を開発した。
ツールはディープラーニングを用いて、過去に配信されたインターネット広告バナーの表現とクリック率実績を分析することで、パフォーマンスの高いバナーを効率的かつ自動で生成する。コピーは電通オリジナルのAIコピーライター「AICO(アイコ)」が作成する。およそ5秒間に1枚のバナーを生成することが可能で、短時間に候補となり得るバナーを1,000枚以上生成し、その中から特に優れた10~20案を利用することを想定している。最後は人の手で仕上げを行い、完成となる。
電通は今年1月にAIの活用を社内外で推進するグループ横断プロジェクトチーム「AI MIRAI(エーアイ・ミライ)」を発足させ、広告マーケティング領域におけるAI研究の更なる高度化を推進している。ツール開発の背景には、生活者一人ひとりに最適化されたコミュニケーションを志向する現代マーケティングの潮流がある。そのため、ネット広告においてもバナーの大量生成が求められるが、従来はすべて手作業で対応せざるを得ず、長い作業時間を要していた。この課題を解決するために、「AI MIRAI」の活動の一環として、電通デジタル「アドバンストクリエーティブセンター」が中心となってツール全体の設計・制作を行い、データアーティスト社が予測モデルを開発することでツールを誕生させた。
電通グループでは、実作業をクリエーターとAIが担う新たな協業の形を「ADVANCED CREATIVE」と名づけ、クリエーターの働き方そのものを変えていくことを視野に入れた取り組みを行っていく。