クラウドサービス市場が4兆9,103億円に

IoTやビッグデータ分析の浸透、ワークスタイルの変化でく

 富士キメラ総研では、近年、利用が一般化し、メガクラウドベンダーのけん引によって成長が加速しているクラウドサービスの国内市場を調査した「2018クラウドコンピューティングの現状と将来展望」についてまとめている。それによると、2021年度市場予測は、クラウドサービス(クラウド型SI)の国内市場が4兆9,103億円となり、パブリッククラウドが市場をけん引するとしている。
 パブリッククラウド(SaaS、DaaS、IaaS/PaaS)には、メガクラウドベンダーを中心とした外資系ベンダー、コンピューターベンダーやSIベンダー、キャリア、サービスプロバイダーなど多数のベンダーなどが参入している。
 パブリッククラウドをカテゴリー別にみると、IaaS/PaaS(共有型/専有型)が最も成長すると予測。IaaS/PaaSは、メガクラウドサービスをはじめとした共有型が市場をけん引している。今後はAI、IoTやビッグデータ分析などの領域にメガクラウドベンダーが注力するとみられ、PaaSの需要増加が期待される。
 なおSaaS(業種汎用型/業種特化型)は、オンプレミスからの移行や新規導入が増加。業種汎用型は、グループウェアやCRMなどのコラボレーション系を中心とした情報系SaaSが時間や場所にとらわれない情報共有ニーズを獲得して好調で、今後は基幹系SaaSにおいてオンプレミスからの移行が進むとみられている。業種特化型は、製造業におけるスマート工場や医療業、社会福祉/介護業における地域医療連携、地域包括ケア、学校教育における教育のIT化などの取り組みの実現に向け導入が期待されている。
 DaaSは、IaaSの付加価値サービスの一つとして展開するベンダーが増加。ワークスタイル変革の影響による在宅勤務への対応などでユーザー層の拡大が予測される。

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