企業の動き【2018年4月】
修学旅行専用フォトブック ◆グランドアドレス
グランドアドレス(神奈川県川崎市)は3月1日、修学旅行専用のフォトブックサービス『スマホレンタル×フォトブック制作』を開始した。新サービスは修学旅行の生徒にスマートフォンを貸し出し、カメラ機能で撮影した写真からフォトブックを制作するもの。貸し出すスマートフォンには3日間の通信料、通話料込みで、通話料通信料が無制限となっている。5名から6名1グループで1台の利用となる。サービスには引率する教師用のタブレットPCも含まれる。生徒のスマートフォンはGPSで管理され、タブレットPCにより生徒の場所がわかる。緊急通報ももちろん入るため、安全に修学旅行を進めることができる。
薄紙のテスト印刷、無料で提供 ◆吉田印刷所
吉田印刷所(新潟県五泉市)は3月6日、印刷代を無料とした薄紙へのテスト印刷の受付を開始した。サービスは薄紙印刷サービスの提供に同社の印刷技術向上のための印刷テストを相乗りさせるもので、薄紙に印刷したインナーラップやDMを検討する顧客に対し、サンプル等の印刷代を無料にする。ロゴやイラスト、写真などを薄紙に印刷した時の印刷仕上がりや、薄紙の透け感と、包装した際のデザインとのマッチングを検討するサンプルとして利用できる。3月はカラペ ホワイト19g/㎡。A4サイズ(297×210㎜)、数量10枚、プロセスカラー4色の片面印刷を提供。4月は「グラシン紙 薄口 25.8g/㎡」で実施を予定している。
トレースデータの提供サービス ◆フルット
カッティングシート、カッティングステッカーの製造・販売のフルット(京都府京都市)はロゴタイプやイラストなどをトレースし、データとして提供する新しいウェブサービス『digitize(デジタイズ)』を開始した。同社はAdobe Illustratorによる企業・商品・サービスのロゴをはじめ、イラストなどのトレースデータを提供している。新サービスはトレース済みの企業・商品・サービスのロゴやイラストなどをデータ化し、短納期で提供する。データはJPG、PNG、PSD、AI、PDFのファイル形式で納品される。
DM大賞で金賞受賞 ◆フュージョン
フュージョンは、第32回全日本DM大賞で、金賞を受賞した。また、銀賞1作品、銅賞2作品、日本郵便特別賞1作品を含めた5作品が受賞した。これにより、同社の全日本DM大賞受賞は11年連続となる。日本郵便が主催する全日本DM大賞は、ダイレクトメール(DM)施策に対する日本最大のアワード。目的設定は妥当か、目的達成のためのターゲット・手段の選択は適切かという戦略性、制作物のクオリティはどうかのクリエイティブ、どのような成果が得られたかという効果の3つの軸から評価される。
付箋商品1万ロットに対応 ◆アーリークロス
アーリークロス(仙台市)が運営するオリジナル付箋紙の印刷通販サイト『ふせん紙王国』は、このほど『台紙付ミニタイプ』、『カバーなしニューカラー』、『特殊紙関連』の商品について1万個まで対応発注数を拡大した。『ふせん紙王国』はサイト上からオリジナル付箋紙が発注できるサイトで、小ロット・多品種対応が特徴。このほど対応発注数を拡大したことで、さらなる需要創出を図る。特殊紙関連は東北コットンペーパー、しこくてんれい、奉書、キンマリ、NTラシャ、ファーストビンテージ、里紙が対象。同社では別途大量発注も受け付けている。
オリジナル刺繍キャップ専門店 ◆帆風
帆風(東京都新宿区)は渋谷246通り沿いに、オリジナル刺繍キャップが作れる専門店『Vanfu Shibuya』をオープンした。キャップは、人気が高い「OTTO」のフラットバイザータイプと、女性も身につけやすいローキャップ。2種類の刺繍タイプと豊富な刺繍色、デザインする文字を選ぶだけで、誰でも簡単にオリジナルキャップが作成できる。1個から制作が可能となっている。
幕張メッセなどに当日発送 ◆ugo
ugo(東京都新宿区)は、運営する『Suprint/スプリント』で取り扱っている『スプリント便』の配送エリアを拡大し、イベント会場・展示会場を追加した。『スプリント便』は最短当日出荷で印刷物を作成するサービス。東京23区の場合、注文の当日中に印刷物を納品する。10時までに注文・データ入稿をすれば、当日の18時に工場から出発して納品先に納品。22時までの注文・データ入稿は翌朝の8時に工場から出荷される。今回、さいたまスーパーアリーナ、幕張メッセ、パシフィコ横浜の納品に対応する。
次世代二次電池に本格参入 ◆凸版印刷
凸版印刷は次世代二次電池「エクセルギー電池」による電力インフラの開発・製造を手がけるエクセルギー・パワー・システムズ(東京都文京区)と資本業務提携を締結して約5億円を出資し、エクセルギー電池事業の共同推進に合意した。凸版印刷はエクセルギー電池向けに、印刷技術を応用して独自開発した電極を提供している。資本提携したことで次世代二次電池事業に本格参入する。次世代二次電池は一般的な二次電池の約100倍となる200C以上の急速充放電が可能。
桜井工場増床、BPOを強化 ◆トッパンフォームズ
トッパン・フォームズの関西圏の基幹工場である大阪桜井工場の増床工事が3月13日、完了した。増床工事は顧客から通知物の製造・発送を受託するデータ・プリント・サービス(DPS)の生産体制強化に加え、関連事務業務を受託するビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)エリアを設置。関西圏のBPO体制を強化することで、デジタルハイブリッド事業の拡大を目的としている。また情報セキュリティ体制を一層増強するとともに、首都圏との事業継続計画体制を構築する。
段ボール子会社株式の一部譲渡へ ◆凸版印刷
凸版印刷は、凸版印刷の100%子会社で段ボール製造事業を展開するトッパンコンテナーの発行済み株式の一部をレンゴーへ譲渡するとともに、レンゴーがトッパンコンテナーの第三者割当増資を引き受ける契約を締結した。この契約により、両社は2018年7月から合弁会社「レンゴー・トッパンコンテナー株式会社」として、段ボールの製造事業で協業していく。国内の段ボール市場はネット通販・宅配需要の増加により今後も拡大が見込まれる。レンゴーが培ってきた段ボールの製造技術・ノウハウの活用や段ボール製造拠点の最適化など、凸版印刷の段ボール関連製品の販売で顧客対応力を強化できると判断し、今回の協業に合意した。合弁会社の持ち株比率はレンゴーが60%、凸版印刷が40%となる。
日本絵本賞で2作品が受賞 ◆図書印刷
全国学校図書館協議会と毎日新聞社が主催する「第23回 日本絵本賞」で、図書印刷が製造に携わった3作品が賞を受賞した。受賞作品は日本絵本賞の『ばけバケツ』(軽部武宏 作、小峰書店)、同『ドームがたり』(アーサー・ビナード 作/スズキコージ 画、玉川大学出版部)、日本絵本賞読者賞【山田養蜂場賞】の『しんごうきピコリ』(ザ・キャビンカンパニー 作・絵、あかね書房)。同賞は1995年度から「絵本芸術の普及、絵本読書の振興、絵本出版の発展に寄与する」ことを目的に創設された。
IoT機器用のSIM開発開始 ◆大日本印刷
大日本印刷はNTTコミュニケーションズと共同で、IoT(モノのインターネット)機器がモバイル回線を利用する際に必要なSIM(Subscriber Identity Module)に、通信データの暗号化などIoT機器のセキュリティを向上する機能を追加した新たなSIMとeSIM(セキュリティSIM)の開発を始める。IoT機器に『セキュリティSIM』を組み込むと、1個のチップでモバイル回線の利用とセキュリティの向上を同時に実現することができる。同社は『セキュリティSIM』の開発で、ICカード事業などで培ったセキュリティ技術や基盤を活用する。
カード情報非保持化を支援 ◆共同印刷
共同印刷は、データ加工処理の専門センターである川島ソリューションセンター(埼玉県比企郡/川島SC)に構築した環境で、クレジットカード業界のセキュリティ基準である「PCI DSS」への準拠を完了し、クレジットカード加盟店のカード情報の非保持化を支援するBPOサービスの受注を開始した。今年6月1日に施行される「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」により、通信販売事業者や小売店、決済代行事業者などのクレジットカードを取り扱う加盟店に、カード番号や有効期限などのカード情報を適切に管理し、不正使用への対策を講じることが義務づけられる。また、経済産業省が今年3月1日に公表した「実行計画2018」では、クレジットカード情報保護の強化に向けたより一層の対策が求められている。川島SCのPCI DSSに準拠した専用エリアでは、カード加盟店である通販事業者などが自社内で実施していることが多い、メールオーダーやはがきオーダー時のカード情報の入力処理(データ化)を代行するBPO サービスを行う。サービスの利用により、カード加盟店は、業務フローの大幅な変更や、自社システムや環境をPCI DSS に準拠させ、継続して整備・維持するための多額のコストを生じさせることなく、業務を継続することが可能となる。
セキュリティ拠点の設備増強 ◆キンコーズ
オンデマンドによるプリントやコピー、ポスター印刷、3Dプリンティングサービスを展開するキンコーズ・ジャパンは、都内セキュアードプロダクションセンター(以下 SPC)の移転、設備増強を決定した。キンコーズではISO/IEC 27001を取得し、社内専任監査人による定期的な標準作業手順監査を実施するなど、情報セキュリティに配慮している。SPCはさらに高レベルのセキュリティを求める顧客を対象に設置。新製品開発の企画書や決算発表資料など、機密性の高いドキュメント作成の際について、高いセキュリティ体制を保っている。今回のSPC移転増床にともない、新たに出力機・製本機・大判UVプリンター・カッティングプロッター等の製造設備を増強する。新SPCは東京都品川区東品川の品川シーサイドウエストタワーに2018年4月23日、オープンする。
デジタルラベル機100台突破 ◆SCREEN GA
SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)が開発・販売するUVインクジェットラベルプリンティングシステム『Truepress Jet L350UVシリーズ』の出荷実績が世界で累計100台を超えた。『Truepress Jet L350UVシリーズ』は最大幅350㎜、最高で毎分50mの高速印刷を実現したUVインク搭載のインクジェットラベルプリンティングシステム。2013年の末にCMYKの4色機が正式リリースされ、2014年の春には独自のホワイトインクを追加。2017年の秋には、生産性向上、薄膜基材対応、オレンジインク追加など機能を強化した『Truepress Jet L350UV+』、食品包装業界向けに新たに開発したローマイグレーション(低浸透)インクを搭載した『Truepress Jet L350UV+LM』がリリースされている。
IAUDアウォードを受賞 ◆モリサワ
モリサワの「MORISAWA BIZ+」が、一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会が主催する「IAUDアウォード2017」で銀賞を受賞した。「MORISAWA BIZ+」は、可読性に優れた「BIZ UDフォント」とビジネス文書作成に役立つMicrosoft Office用テンプレートを提供。今回、重要なコミュニケーション上の課題に、基本的なソリューションを提供した点が高く評価された。同社では3書体を無償で利用できるスタンダード版と、25書体を提供するアドバンス版を提供している。
ゴスとマン輪転会社が合併 ◆ゴス、マンローランド ウェブ
ゴス インターナショナルの印刷事業とマンローランド ウェブ システムズは2018年中頃までに合併すると発表した。ゴス インターナショナルはオフセット輪転機メーカー。2010年に上海電気の傘下に入ったが、2015年、投資会社のアメリカン・インダストリアル・パートナーズ社(AIP)が上海電気から買収した。マンローランド ウェブ システムズは2012年、マンローランド AGの輪転機事業と枚葉機事業が分割されて発足したオフセット輪転機メーカー。現在はドイツのポセールグループの傘下にある。合併会社はAIPとポセールグループが共同所有する。