2018年需要は101.2%増を予測
国内経済のプラス成長を背景に堅調推移
全国段ボール工業組合連合会(全段連)は、2018年段ボールの需要予測を発表している。それによると2018年は、144億㎡で前年比101.2%である。
2017年は、国内経済が7-9月速報値で前期比実質GDP成長率が年率1.4%増、7四半期連続のプラス成長を確保するなど緩やかな回復基調を維持。民間調査機関による直近の予測も、2017年度実質GDP伸長率は概ね1.5%程度である。段ボール需要の2017年の動きは堅調に推移し、1-10月累計で前年比101.9%、1-12月累計は、全段連の予測前年比101.0%を上回る142億2,900万㎡(前年比101.8%)程度の見込みだ。
2018年度は、世界経済の不透明感が強いものの、国内経済はオリンピックに向けた需要等、引き続き緩やかな回復基調が続くと予想され、民間調査機関による実質GDP成長率は概ね+1.2%程度が見込まれている。段ボール需要動向および経済見通しを考慮し、2018年の段ボール需要を前年比101.2%と予測している。
需要部門別の予測は、「加工食品用」(構成比41%)は、高齢化、共働き世帯の増加による中食の増、訪日外国人による需要増等が引き続き見込まれ、1%強の伸び。「その他」(構成比17%)の文具・事務用品等は、紙おむつ、高齢者向け衛生用品、ペット関連商品等が引き続き好調で1%程度上回る。「青果物用」(構成比11%)は就業人口の減少、高齢化による作付面積の減少等、構造的なマイナス要因があるが、規制緩和による植物工場の増加や通販等の流通チャンネル拡大等のプラス要因もあり前年並み。「電気器具・機械器具用」(構成比8%)は、高性能・高付加価値製品の需要増による国内生産品の増加等で1%程度前年を上回る。「通販・宅配・引越し用」(構成比5%)は引き続きネット販売を中心に好調で、8%以上の見込み。