訪日外国人旅行者の利便性高める

おもてなしプラットフォーム

観光庁が今年10月に発表した『訪日外国人消費動向調査』によると、平成29年7-9月期の訪日外国人旅行消費額は1兆2,305億円で、前年同期比26.7%増加した。一人当たりの旅行支出は16万5,412円と同6.6%増えた。
『おもてなし』という言葉を東京オリンピック・パラリンピック開催決定以降、頻繁に聞く。その効果か、訪日外国人旅行者全体の満足度は、『大変満足』が50.1%、『満足』が42.3%。また、再訪意向は56.7%が『必ず来たい』、36.6%が『来たい』と答えている。
『おもてなし』の一つは情報提供だろう。役に立った旅行情報源については、出発前が『個人のブログ』が最も多く、次いで『SNS』、『旅行会社ホームページ』と続く。滞在中は、『インターネット(スマートフォン)』が圧倒的に高い。今後、さらに増加する訪日外国人旅行者の満足度を維持するためには、インターネットを介した情報提供が欠かせないことが分かる。
大日本印刷は、経済産業省の「おもてなしプラットフォーム」の実証事業に参加し、生活者が自身の個人情報を「パーソナルデータストア(PDS)」で管理し、利用したいサービス事業者に自身の情報を開示してサービスを享受できるVRMベンダー関係管理)システムを提供するという。訪日外国人がVRMシステムのPDSで設定した1つのIDで、日本各地で提供される観光や買い物、グルメ情報など、様々な事業者の情報提供などのサービスを利用することができる。
「おもてなしプラットフォーム」には、実証事業の採択事業者の他、訪日観光客へサービス提供を行う様々な事業者・地域が参画・接続可能。同プラットフォームにより、利用者情報の取得コスト削減、効率的なアプローチ、事業者・地域間の連携による新サービスの提供が可能となる。

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