企業の動き【2017年10月】
小ロットの立体箔加工サービス ◆帆風
帆風はコニカミノルタの『JET varnish 3D』を導入し、版なしでエンボス効果のある3Dクリアニスや、立体的な箔加工を施すことができるサービス「MoriPica(モリピカ)」を開始した。都内・大阪の14店舗ではサンプルを展示している。『JET varnish 3D』はインクジェット方式で加工するため、小ロットながらも低コストで、印刷物の付加価値を高めることができる。
ランチパスポート西三河版発行 ◆あいち印刷
あいち印刷(愛知県岡崎市)は9月1日、愛知県西三河の書店やコンビニで、700円以上のランチが500円になる『ランチパスポート西三河版vol.12』(税込994円)を発売した。ランチパスポートとは掲載店舗に本を持参し提示することで対象のランチが500円(税込、税別あり)になる。同社では2014年に愛知県三河地区でランチパスポートを開始。現在、掲載店舗数は105店舗に及ぶ。掲載されている飲食店からは掲載料等の広告料を取らない。書籍代金を利用者に還元する仕組みで、ランチタイムに外食の機会を増やし、地域の飲食市場の活性化を促す。
印刷部門を分社化 ◆千修
千修(東京都千代田区)は、印刷ビジネスの新たな展開および体制強化を図るため、10月1日付けで印刷部門を分社化し、新会社「千修岩井印刷株式会社」を設立した。「千修岩井印刷株式会社」は同社の印刷事業を継承し、専門性の向上と業務の効率化、経営のスピード化を図り、競争力のある印刷サービスを提供することを目的に発足する。同社の代表取締役社長には、グループ会社の千修岩井共同印刷(深圳)有限公司 董事長の岩井竜也氏が就任した。
全印刷機を水なし仕様に ◆北東工業
北東工業(大阪市中央区)はこのほど、保有する全7台のオフセット印刷機が水なし印刷専用機となったと発表した。これまで、菊四判UV6色機のみが水なし化されていなかったが、9月11日に水なし印刷化を実現し、全機を水なし印刷専用機とした。同社は、2015年に全印刷機のJapan Colorによる標準化を達成。その結果、安心できる受託専門会社、事故が少ない会社としての評価を得ている。
米に欧文書体の新開発拠点 ◆モリサワ
モリサワは、欧文書体開発の新拠点として米国に『Morisawa Providence Drawing Office(モリサワ・プロビデンス・ドローイング・オフィス)』を開設した。同社は、多言語フォントの自社開発に加え、世界中で必要とされる欧文書体のニーズに応えるため米国に拠点を設け、現地事情に精通したデザイナーとともにスピーディかつ高品位な書体を開発する。
ヒロミ産業の基幹システム構築 ◆マジックソフトウェア
マジックソフトウェア・ジャパンは、同社が開発・提供する超高速開発ツール『Magic xpa』で開発されたパッケージソフトをコアに、シール・ラベルを専門とする印刷業のヒロミ産業(北海道札幌市)の基幹システム『販売・工程管理システム』を構築した。構築されたシステムは、サンクレエ(北海道札幌市)が『Magic xpa』で開発した販売管理パッケージソフト『Piece Works』をコアに、シール・ラベル印刷業の独特の業務処理にあわせてカスタマイズされ、工程管理システムとして新規に開発した。さらに、営業担当者が外出先からモバイルで工程進捗を閲覧できる機能も追加した。
ニュービジネスサプライ株式取得 ◆ムサシ
ムサシは、富士フイルムの子会社である富士フイルムビジネスサプライから洋紙事業やプリンターシステム事業などを承継するニュービジネスサプライ株式会社の全株式を9月1日に取得し、子会社化した。株式の取得額は21億円で、ムサシのM&Aとしては過去最大。ムサシはブランド力のある(富士フイルムブランド)商材を手に入れるほか、新しい顧客層の獲得や、新規の市場開拓などシナジー効果による業容の拡大を見込む。ムサシが子会社化したニュービジネスサプライは親密な取引関係にあった富士フイルムビジネスサプライから、①感圧紙などを製造・販売する「洋紙事業」と、②感熱式拡大プリンターを開発・製造・販売する「プリンターシステム事業」などを承継。富士フイルムビジネスサプライが新設分割によって平成29年9月1日に設立した。ムサシが株式を取得した9月1日に「エム・ビー・エス株式会社」と社名を変更し、ムサシグループの一員となった。
中小企業の海外販路開拓支援 ◆コニカミノルタ
コニカミノルタジャパンは、国内の自治体による地域の中小企業の海外販路開拓のためのビジネスマッチングサービス提供の支援事業を強化する。事業の第一弾として、神戸市との間で協定締結し、同市でのビジネスマッチングサービス提供支援を開始する。自治体によるビジネスマッチングサービス提供支援のベースとなるのは、同社が展開している販路開拓支援サービス「biz-Assist」。「biz-Assist」では、顧客管理から売上アップに直結するきめ細かな営業活動を行うことで案件を創出し、商談時の支援までサポートする。
Indigo製品の採用拡大 ◆グローバルグラフィックス
Harlequin RIPのグローバルグラフィックス社は9月25日、HP Indigoとの関係を拡張し、デジタル印刷機HP Indigoレンジのラベルとパッケージング印刷機を含めることになったと発表した。このほど同社のHarlequin RIPが、Indigoのラベルとパッケージング用HP Production Pro内部のRIPエンジンとして採用された。HP Production Proは、すべてのHP Indigoラベルとパッケージング用デジタル印刷機をドライブするためにデザインされた新しいHP社のデジタルフロントエンド(DFE)。
水なしオフセットで軟包装印刷 ◆東レ
東レはこのほど、東レ水なし平版と新たに開発した水溶性UVインキを用いて、印刷工程でのVOCフリー化と、省エネルギー化によるCO2の大幅削減を可能にする「軟包装用水なしオフセット印刷システム」への取り組みを開始した。同社は水なし印刷用水溶性UVインキ原料を開発し、インキメーカー各社向けに販売を開始。このインキ原料を用いた水溶性UVインキは、印刷後の版や印刷設備の洗浄時に、従来のVOCを発生する有機系の洗浄液ではなく、水系の洗浄液を使用することが可能となる。
LFP市場のコンファレンス ◆キーポイントインテリジェンス
キーポイントインテリジェンスは、サイン&ディスプレイショウ2017会期中の9月1日、東京ビッグサイト会議棟で、「ワイドフォーマットプリンティングコンファレンス@サイン&ディスプレイショウ2017」を開催した。「ワイドフォーマット市場概況~予測、トレンド、イノベーション」をテーマに講演したキーポイントインテリジェンスのスティーブ・アルバノ氏は、現在のワイドフォーマット市場について、新しいアプリケーションや自動化などにより成長の機会が訪れている激変の中にあると指摘した。
ローラ再生装置が新聞協会賞 ◆朝日新聞
朝日新聞社が開発した「ローラ再生装置」(商品名)が9月6日、新聞業界団体である日本新聞協会の2017年度協会賞(技術部門)に選ばれた。技術部門での受賞は5年ぶり。「ローラ再生装置」は、新聞印刷の輪転機の中でインキや水を受け渡したり、練ったりするゴムローラーが劣化した時に、新品同様に再生する装置。ゴムを再生する溶剤を工夫し、装置の操作を簡単にすることで、印刷現場で再生できるようにした。長さ2メートルほどのゴムローラー1本当たりの再生時間は約30分。
断裁機シリーズに新機種 ◆KOMORI
小森コーポレーションは、ドイツ・バウマングループと、断裁システムにおける戦略的パートナーシップを構築し、日本国内での販売契約を締結した。これにより、KOMORIが提供する印刷関連機材ブランドApressiaに新しく断裁システムApressia CTXシリーズが加わる。KOMORIではプログラム油圧クランプ大型断裁機『Apressia CT115/CT137』の販売・納入を行っているが、Apressia CTXシリーズが加わることで、後加工工程でさらなる効率化・省力化を可能にする。
宮津市と包括連携協定 ◆リコー
リコーとリコージャパンは、京都府宮津市と宮津市の発展に向けて地方創生に関する包括的連携協定を締結した。協定では宮津市が2015年10月に策定した「宮津市まち・ひと・しごと創生人口ビジョン/総合戦略」を推進するにあたり、市の「自立循環型経済社会構造への転換戦略」や「定住促進戦略」のもと、「環境保全」や「地域産業の活性化」「観光振興による賑わいの創出」など、様々な分野で連携・協力関係を強化。地域経済力を高める取り組みを協働で行い、同市の「地方創生」の実現に資することを目的としている。
白鷺印刷にクラウドPSA ◆オロ
オロ(東京都目黒区)は、白鷺印刷がオロのクラウドPSA(プロフェッショナルサービスオートメーション)『Reforma PSA』を導入したと発表した。『Reforma PSA』は、見積書作成から受注・売上・請求・債権管理までの『販売管理業務』と、発注書作成から仕入・支払FB出力・債務管理までの『購買管理業務』を一括管理できるクラウドサービス。広告・IT・コンサル業など130社以上の導入実績を持つ。白鷺印刷は、これまで表作成ソフトのExcelで案件を管理していたが、煩雑な社内業務の効率化を実現するため、引合いからの案件管理、受注・売上、支払管理までサポートするシステムの導入を検討していた。
偽造防止インクで業務提携 ◆SCREEN GA
SCREENグラフィックソリューションズは、Diversified Nano Solutions Corporation (DNSC) と印刷物の偽造防止などを可能にする特殊効果インクを「Truepress Jet520シリーズ」に提供する業務提携に合意した。これにより、高速インクジェット印刷機用の偽造防止ソリューション対応する。