『Connected Industries』進める
平成30年度経済産業政策の重点項目を公表
経済産業省はこのほど、『平成30年度経済産業政策の重点、概算要求・税制改正要望について』を公表した。今回の経済産業政策の重点は、①Connected Industriesによる社会課題の解決・競争力強化、②対外経済政策の展開、③産業安全保障の抜本強化、④中小企業等による地域未来投資の加速化、⑤環境・エネルギー制約の克服と投資拡大の5点。
『Connected Industriesによる社会課題の解決・競争力強化』ではデジタル化やデータ利活用の基盤を整え、生産性向上、ビジネスモデルの変革等を促す。Connected Industriesとは、データを介して、企業、消費者などが連携して新たな付加価値を生み出す産業のあり方で、日本版のインダストリー4.0といえ、スマート工場化や人口知能、ロボット、ドローンの実用化と活用を促進する動きがある。『環境・エネルギー制約の克服と投資拡大』ではエネルギー基本計画における2030年目標を達成するため、省エネルギーの徹底やエネルギー使用の最適化を図り、低炭素エネルギーを最大限導入する。
『対外経済政策の展開』では4つのフロント(日EU・EPA、TPP、日米経済対話、RCEP)を中心に自由で公正な高いレベルのルール形成を行いつつ、新興国を含めた包括的な成長を実現する。『産業安全保障の抜本強化』では改正外為法も踏まえた機微技術管理への対応強化。『中小企業等による地域未来投資の加速化』ではデジタル化、グローバル化のなか、地域中核企業の成長を促し、地域経済全体の底上げを図る。
中小企業政策では『事業承継・再編・統合による新陳代謝の促進』を強化。前年度比30億円増の91億円の予算を要求する。また、『中小企業・小規模事業者におけるIT活用の拡大』と『人材不足への対応』に15億円増の32億円の予算を見込む。