企業の動き【2017年8月】

業態に合わせ社名変更 ◆大東マーケティングソリューションズ

大東印刷工芸(東京都中央区)は7月1日に『大東マーケティングソリューションズ株式会社』に社名変更し、7月3日、東京都港区の東京アメリカンクラブで説明会を開いた。説明会で花崎博己社長は「マーケティングの様々な課題に対し、最適なマーケティングサービスをソリューションとしてご提供することがミッション」と経営方針を強調。近年の消費者の購買行動が複雑化し、販促手法が多様化する中、印刷業からクライアントに最適なソリューションを提供する『マーケティングソリューションプロバイダー』という業態に変革した経緯を説明した。

ロールインクジェット機を設置 ◆廣済堂

廣済堂は2017年9月、廣済堂のさいたま工場に福島印刷のサテライト工場と同一のロール式インクジェット印刷機「Truepress Jet520 HD」を設置し、サービスを開始する。今回の導入は、業務提携モデルの拡大に向け出版印刷や商業印刷の営業領域におけるデジタル印刷サービスの拡大や深化を目指す廣済堂の独自設備による事業展開の強化が狙い。また、金沢工場とさいたまサテライト工場を稼働している福島印刷(石川県金沢市)のさいたま工場内でのBCPリスク解消と金沢との3拠点による冗長化モデルを実現する。

川越氷川神社の新行事に協力 ◆櫻井印刷所

埼玉県川越市の櫻井印刷所は、地元の川越氷川神社が7月22日から新行事として開催する「恋あかり」に、地元企業のコエドブルワリー(協同商事)とともに協力する。縁結びの神社として信仰を集めている川越氷川神社の夏の祭事「縁むすび風鈴」には昨年30万人が訪れている。「恋あかり」は4年目を迎える「縁むすび風鈴」の併催行事。櫻井印刷所とコエドブルワリーでは、参拝者に街の周遊も楽しんでもらおうと、協力することとなった。

共進ペイパーの海外進出支援 ◆富士ゼロックス

富士フイルムグループの富士ゼロックスは、デジタル印刷市場のさらなる拡大を目指し、今後成長が見込まれるデジタルパッケージ印刷の分野で、同社の海外販売網を活用し、紙器パッケージ印刷・製作の共進ペイパー&パッケージの海外進出を支援する。富士ゼロックスでは同社プレミアムパートナーである共進ペイパー&パッケージ社と、海外のプレミアパートナーで、パッケージ印刷への事業拡大に関心のある印刷会社とのビジネスマッチングを行う。両社の契約締結までの商談プロセスを仲介し、言語面を含め全面的に支援する。

デジタル印刷製本の工房開設 ◆木戸製本所

木戸製本所(新潟市)は8月3日、東京都中央区入船にデジタル印刷対応の製本サービスを提供する『いりふね製本工房』を開設する。新サービスでは専用のWebサイトから部数や頁数を入力すると見積りが表示される。確認後、発注すると注文が確定する。無線綴じと中綴じに対応。無線綴じはPURを採用している。1冊からでも製本が可能となっている。同社では専用便で刷本を引き取り、運送費負担を軽減。納期も刷本引取り後、2営業日で仕上げる。専用便による集荷・配送については東京都中央区、千代田区、港区、江東区から開始する。年会費制で会費は3万円。オープンキャンペーンを実施しており、2017年10月入会までの会員は年会費無料。

ヤマトHDと資本提携 ◆ラクスル

印刷ネット通販を展開するラクスルとヤマトホールディングスは、デジタルテクノロジーを活用し、企業間物流の構造変革実現を目指すため、資本提携を行う。荷主・納品先企業と物流事業者の双方が抱える課題を同時に解決できるオープン型の物流プラットフォームを構築し、様々な業界の企業間物流の構造変革の実現を目指す。

印刷プラットフォームで特許取得 ◆フライデーナイト

印刷プラットフォームの開発・運営事業を行うフライデーナイトは、デジタルデータやプログラムと印刷のワークフローをつなげるプラットフォーム「コーデンベルク」で、クラウド環境で印刷用データの取り扱いを自動化する技術を開発し特許を取得した。特許が認められたのは、コーデンベルクの印刷用データ生成処理の基盤技術。デジタルデータやプログラムによる印刷内容の指定や受発注を実現するうえで、インターネットを介した大容量ファイルの送受信や印刷用データ生成時の処理負荷を軽減する。印刷機へデータ送信するまでの期間に、自動的に分散化処理する。

ラベル受注サイトを刷新 ◆進和ラベル印刷

進和ラベル印刷(山形県上山市)が運営するシール・ラベル印刷通販サイト「ラベルショップ」が、2017年7月25日にサイト名を「LABEL POWER(ラベルパワー)」に変更し、全面リニューアルした。リニューアル後はシール・ラベルの提供に加え、デザイン制作の新サービスを提供。スマートフォン・タブレットにも対応し、セキュリティレベルも高めた。

サプライ注文サイトをオープン ◆オフィス24

オフィス24(東京都新宿区)と、そのグループ会社であるMBEジャパン(東京都新宿区)は7月25日、名刺・各種印刷/サプライ用品の注文サイト『ぱっとスル』の注文受付を開始し、最短当日で印刷物を提供する印刷・サプライ販売サービスをスタートした。『ぱっとスル』は、使用中の名刺をそのまま再現できるデータ入稿名刺やチラシなど各種印刷物の制作・印刷や、コピー用紙、トナー、POSレジ用のレシート用紙などのサプライ用品の販売を行うオンライン通販サイト。オンラインでの注文から最短当日、最長で3営業日での納品を実現した。

次世代型販促支援サービス ◆サガシキ

サガシキ(佐賀県佐賀市)は7月5日、プリントとクラウドでリアルとソーシャルをつなぐ、"アナログ×デジタル"の次世代型販売促進支援サービス「Social Print Cloud」事業をより開始した。サガシキがもつアナログ領域でのプリント技術に加え、クラウド、ソーシャル、アプリケーションといったデジタルテクノロジーを活用した「ENPLUG」「Instant Print」「hacogift(以下ハコギフト)」の3つのサービスで「ソーシャルプリントクラウド」事業を構成する。

通販カタログの画像再構築 ◆凸版印刷

凸版印刷は7月4日、通販カタログの紙面で利用される高品質なモデル画像やイメージ画像を自動で抽出し、スマホ向けに再構成できる「ビジュアルカタログASPサービス」の提供を開始した。また同時に、そのサービスを活用した通販企業各社のビジュアルカタログを集合させたショッピングメディア「Paraly Channel」の提供を開始した。

印刷微細配線形成技術を確立 ◆トッパン・フォームズ

トッパン・フォームズは、微細配線用導電インキ(銀塩インキ)およびそれに対応する印刷プロセス技術を組み合わせ、肉眼では確認しづらい線幅4μm(マイクロメートル)を実現する印刷微細配線形成技術を確立した。これらの技術はタッチセンサー・パネル用の透明電極をはじめ、ウエアラブルセンサー、IoT(モノのインターネット)向けセンサーなどへの応用展開が可能となる。

クラウドでテスト結果を分析 ◆大日本印刷

大日本印刷は、小学校で月1~2回の頻度で実施している日常のテスト(単元/期末テスト)で、クラウド上のシステムでテスト結果を自動的に分析し、児童・生徒の能力特性に合った個別教材を提供するサービスを9月より開始する。サービスの開始に先駆けて、奈良県奈良市の全市立小学校にあたる43校の4年生の授業で、採用が決定した。評価と指導の一体化に力点を置き、月1~2回のテスト実施後に、クラウド上のシステムでテストの回答内容を自動的に分析し、個々の児童・生徒の能力特性に合った個別教材を短期間(3日程度)で提供する。

レーザー加工機の内覧会が盛況 ◆コムネット

コムネットは7月26日から28日までの3日間、神戸市の本社ショールーム、セミナールームで「コムネット新製品内覧会2017」を開催した。内覧会ではこのほどショールームに常設された紙器パッケージ向けレーザー加工機『PaperOne5000』を披露。同機はシート/時の生産性を持ち、オプションで筋押し加工を追加することができる。このほか、シール・ラベルの小ロット生産時代に合わせ、小型ロールtoロールレーザー加工機「Label Express」や、シールなどに樹脂盛りで付加価値をつける、ドーミング(ポッティング)マシンも初披露した。

ロール式インクジェット機受注 ◆SCREEN GA

SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)はこのほど、競輪に関する新聞の発行・販売を手掛ける日刊プロスポーツ新聞社から、ロール式高速インクジェット印刷機「Truepress Jet520 HD」をベースとした新聞ソリューションを受注した。8月上旬から稼働を開始する。日刊プロスポーツ新聞社は、競輪予想紙のパイオニアである「競輪新聞(赤競)」や競輪業界週刊紙「プロスポーツ」などを発行。8月10日から新システムの本格稼動を開始し、タイムリーな情報を高品質な全面カラー紙面で提供。競輪ファンの裾野拡大につなげていくとともに、業界紙や専門紙のビジネスモデルの革新を目指す。

新レーザー加工機を常設 ◆ムサシ

ムサシは昨年9月に開設したレーザー加工機専門のショールーム『Flexible Arrow 平和島』のデモ機を拡充した。今回、加えたのはSei Laser社(イタリア)のXY方式レーザー加工機『NRGL 2215』、GCC社(台湾)のラベル向けレーザー加工機『Label Express』。昨年、ドイツで開催された世界最大の印刷機材展drupa2016以降、レーザー加工機の関心は高まっている。同社では今後もデモ機の増設を予定しており、加工の切り口から新しい印刷ビジネスのヒントを提供していく。

アプリ甲子園に協賛 ◆モリサワ

モリサワは、D2C主催「アプリ甲子園2017」に特別協賛し、応募者を対象にアプリ組込み用フォント10書体を無償ライセンス提供する。アプリ甲子園は全国の中学生・高校生がアプリ開発を通して企画力や実装力を競う日本最大級のコンテストで、応募受付が7月1日から始まった。モリサワは国産アプリのUI・UX向上を支援するフォントメーカとして協賛する。プロの現場で使われる書体を提供することにより、全国の中高生がより優れたアプリ制作を経験する機会を支援する。

辻新社長、3つの重点事業柱に ◆FFGS

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ(FFGS)は、6月29日開催の定時株主総会、取締役会で代表取締役社長に辻重紀氏を選任した。7月3日、新社長就任に伴う記者発表会が開かれ、重点事業等を説明した。FFGSの辻新社長は重点事業について①刷版事業、②パッケージ・フレキソ事業、③デジタルプレス事業を挙げ、「印刷会社様一社一社の企業価値向上に努める」と所信を表明した。

高耐久・高精度の新インク技術 ◆富士フイルム

富士フイルムは、皮革・合皮などの基材に対して、優れた柔軟性(延伸性)と高耐久性を実現しながら、高精度に印刷が可能なインクジェット技術『UVIQUE(ユビーク)技術』を新たに開発した。同技術は、新開発のインクとそのインクを基材に合わせて安定的にインクジェット吐出できるよう最適化させたヘッドやプリンターとのシステムとして提供するもの。基材の質感を活かした高画質な印刷が可能になる。

インクジェットプレス事業拡充 ◆FFDP

富士フイルムデジタルプレス(FFDP)は、7月3日、インクジェットデジタルプレス事業を拡大すると発表した。記者発表で、FFDPの松本聡社長は今夏に軟包装用UVインクジェットデジタルプレス『Jet Press 540 WV』の正式発売を表明。また、B2判インクジェット印刷機『Jet Press 720S』の後継機種の開発も明らかにした。

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