企業の動き【2017年5月】
「オヤボン」で親の人生を1冊に ◆グッドクロス
グッドクロス(東京都品川区)はこのほど、親の人生・歴史を1冊の本にまとめるサービス「オヤボン」を開始した。オヤボンは、子供や孫が、育ててくれた父母、祖父母のために作る雑誌サービス。対象者へのインタビュー内容をもとに、写真と文字で構成された小冊子を作成する。発注者はインタビューに答えて、写真を提出するのみ。あとは同社の専門スタッフが対象者を取材、編集する。取材から原稿作成、印刷までワンストップで行う体制を整える。
BCPで連携 ◆金羊社、ジャパン・スリーブ
金羊社とジャパン・スリーブは、4月1日、事業継続体制強化の一環として「災害時における相互応援協定」を締結した。同協定は、本社または工場の所在地及びその周辺で災害等が発生した場合に「お互い様」の精神で、協力し合い、被災した側の企業が事業継続及び復旧活動に不可欠な経営資源(人、モノ、情報、スキル、マンパワー等)を互いに応援・提供することにより両社の事業継続体制をさらに強化することを目的としている。
Jet Press導入で稼動率向上 ◆第一印刷所
第一印刷所(新潟県新潟市)は4月5日、B2判枚葉型インクジェットデジタル印刷機「Jet Press 720S」の導入発表会を開き、導入の経緯や目的を説明した。同社はフルデジタルによる一貫した生産体制を目指し、計画的に設備導入を進めている。2017年を「デジタル印刷元年」と位置付け、Jet Press 720Sの導入によりその取り組みを加速化する。今年1月から本格稼働を開始し、月間出力枚数20万枚を達成。チラシやポスター、冊子など主に小ロットの薄紙需要を取り込んでいる。すでに既設の枚葉オフセット印刷機の稼動率が向上し、加工高が増加。従業員の超勤時間が40%削減されるなどの効果が表れている。また、約1万2,000版の刷版削減や従来印刷機の生産性20%向上を目指す。
スマホ向けVRゴーグル開発 ◆大村印刷
小松印刷グループの大村印刷(山口県防府市)は配布に最適な低価格のスマホ向けVR(バーチャルリアリティ)ゴーグル「Auggle S(オーグル エス)」の販売を開始する。大村印刷では、顧客ごとにオリジナルデザインでの印刷も含め1個100円以下の低価格で、スマホ向け紙製VRゴーグルを独自の設計により実現。年内300万個の出荷を目指している。
高品位のデジタル印刷サービス ◆Nissha
Nisshaグループの日本写真印刷コミュニケーションズ(京都市中京区)はこのほど、グラフィックデザイナーを主な対象に、自社開発の高品質カラーデジタル印刷システム、NDP(Nissha Digital Printing)の個人向けサービスの提供を開始した。NDPは、拡大傾向のデジタル印刷市場のなかで、同社がオフセット印刷で培ってきた色表現力と、印刷用紙の選択自由度の高さを優位価値として他社との差別化を図り、印刷市場の成長分野へ向けた戦略商材として展開している。すでに小学館をはじめとする出版社向けのサービス提供を始めている。
フォトブックサービスを刷新 ◆ダンク セキ
ダンク セキ(長野県長野市)は、同社運営のフォトブックサービス『AIprint(アイプリ)』を全面リニューアルし、PC端末以外にも、スマートフォン、タブレットから高画質なフォトブックの製作・注文が可能になった。『AIprint』2008年9月に開始されたフォトブックサービス。編集画面上で写真を1ページにつき1枚選択し、アップロードするだけで簡単にフォトブックが作成できる。文字の挿入や写真のレイアウトの選択も可能。スマートフォンやタブレットで撮影した写真をアップロードする機能もあり、旅行先やイベント先から簡単に注文することができる。
秀英体がLETSに ◆大日本印刷
大日本印刷は、DNPのオリジナル書体「秀英体」の17書体をフォントワークスにライセンス提供する。フォントワークスは今年7月から、年間定額制フォントサービス「LETS」のラインナップとして秀英体を提供するほか、機器やソフトウェアへの組込みフォントとしても販売を開始する。
人財育成プログラム開始 ◆凸版印刷
凸版印刷はこのほど、脳神経科学を活用した新たな人財育成プログラムの開発拠点「人財開発ラボ」を設立、4月から運用を開始する。「人財開発ラボ」は、凸版印刷が「最新脳科学プログラム」で培ってきた脳神経科学の知見を応用し、新たなプログラムを開発、実践していく拠点。ベンチャー企業など社外とのコラボレーションによるオープンイノベーションの場としても活用できるプロジェクトルームや、精神面を整え社員のストレスケアを図るリラクゼーションルームなどを設置。また、DAEによって神経科学の観点から新たに設計された「マインドフルネス&ストレスマネジメントプログラム」など先進的な能力開発プログラムの検証などを行っていく。
軟包装事業拡大へ守谷に新棟 ◆共同印刷
共同印刷は4月1日、軟包装事業の戦略的拡大のため、生活・産業資材部門の主力工場である茨城県守谷市の守谷第一工場の新棟建設に着手した。完成は2018年3月を予定している。今回着工した新棟では、FSSC22000の認証取得を視野に入れた国内最新鋭の生産環境を構築し、顧客に安心・安全な包装材料を提供する体制を強化する。また、軟包装の製造工程のひとつであるエージングを自動ラック化して物流効率を向上させるほか、高断熱仕様の外壁やLED照明の採用などで省エネルギーを推進し、高効率で地球環境に配慮したエコファクトリーを目指す。
地方創生で高知県、南城市と連携 ◆リコージャパン
リコージャパンはこのほど、高知県、沖縄県南城市と地方創生で連携することを発表した。一方、リコージャパンは、全国各県に支社を設置し、地域密着で事業を展開している。顧客の経営課題、業務課題を解決するために、顧客とともに課題を抽出・共有し、様々なパートナーと連携・協力して課題解決を支援するソリューションをワンストップで提供している。オフィス領域で培った課題解決力をもとに、産官学などとの連携・協力を強化し、地方創生・地域活性化に取り組んでいる。
アイワードにAI搭載印刷機 ◆ハイデルベルグ
ハイデルベルグ・ジャパンは4月18日、アイワード(札幌市中央区)の石狩工場(石狩市)で記者発表会を開き、昨年12月に同社に納入した国内1号機となる最新鋭菊全寸延び判8色両面兼用機『スピードマスターXL106-8-P 18K』の稼動状況などを説明した。スピードマスターXL106はハイデルベルグが昨年のdrupa2016で発表した『Simply Smart』を具現化するもので、オフセット印刷の完全自動運転を実現する『Push to Stop』のコンセプトに基づき設計。プリネクトと接続し、AI(人工知能)を搭載した『インテリスタート2』がジョブチケットを受け取り、最適なジョブチェンジプログラムを自動的に生成して、オペレータが停止指示をしない限り自動運転を続行する。また、印刷中に機械を停止することなく、色や見当を測定して自動的に調整し、オペレータの作業を大きく削減する。
インクジェット事業継続 ◆コダック
イーストマン・コダック社はこのほど、PROSPERインクジェット事業継続を発表した。今回の決定は、企業運営に対する経営判断に基づき、売却先候補各社との協議を経て下された。コダックは今後もULTRASTREAMプログラムへの投資を継続することにしており、これからULTRASTREAMへの需要を加速する新たなアプリケーションを開拓してもらうパートナー各社とも基本合意書を締結した。パートナーとなる富士機械工業、GOSS China、Matti、三菱重工印刷紙工機械、Utecoなど17社には、各社の印刷ソリューションへの搭載を本格的に検討してもらうためULTRASTREAMの評価キットを提供する予定。また、ULTRA STREAMベースの製品は2019年に発売される見通しとなっている。
無線綴じアレグロが100台目 ◆ミューラー・マルティニ
ミューラー・マルティニは2月に、スイス本社工場で通算100台目となる「アレグロ」無線綴じ機の組み立てが完了したことを発表した。世界初のモーションコントロール技術を採用した全自動無線綴じ機「アレグロ」は2011年に設計され、2012年5月にドイツのデュッセルドルフで開催されたdrupaで発表、欧米向けに販売を開始した。日本では2015年に発売し、初号機が同年、日経印刷(東京都千代田区)に納入。今春には「アレグロ」の稼働台数が5ラインとなった。
"ブックオブワン"を実現 ◆ミューラー・マルティニ
製本・印刷・新聞発送機器メーカー、ミューラー・マルティニグループ会長のルドルフ・ミューラー氏がこのほど来日し、4月12日の記者会見で昨年のドイツで開催されたdrupa2016の成果や市場の動向、今年2月にスイスで開かれたフンケラーイノベーションデイズの出展内容などを語った。ミューラー氏はdrupa2016で掲げた「フィニッシング4.0」の理念を振り返り、バリアブル(可変)印刷の進展に伴い、極小ロット製本「ブックオブワン」が現実に広がっていることを強調。それを実現する同社のマシンの特長を説明した。
デジタルラベル印刷機に参入 ◆富士ゼロックスAP
富士ゼロックスアジアパシフィック(シンガポール)は、Durst Industrial Services Pte.Ltd.社(シンガポール、以下、ダースト社)と提携し、デジタルラベル印刷ビジネスに参入する。ダースト社のUVデジタルインクジェット式ラベル印刷機『Durst Tau xerox330シリーズ』の独占販売契約をオーストラリア、ニュージーランド、中国(台湾と香港を含む)で締結。またシンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、カンボジアでは非独占販売契約を締結し、商品ラインナップの拡充を図る。
亀沢にショールーム ◆江東錦精社
江東錦精社は今年4月、東京都墨田区亀沢に『亀沢ショールーム』を開設した。ショールームには同社が扱う多品種・小ロットに最適の加工機を常設。随時、実演や検証に応じている(要予約)。現在、常設しているのは筋押し加工・ミシン加工×2種・折加工+スリッターミシン加工機『TOUCHLINE CP375 DUO&TCF375』、筋押し加工+折加工機『TOUCHLINE CF375』、B3サイズフィルムラミネーター『Foliant Vega 400A』、A2サイズ両面同時ラミネーター『MATRIX Duo MD-460』。本社にも液ラミネーター『Kompac EZ Koat 15 Pro』が常設されており、随時デモ検証を受け付けている。
ビックカメラでフォトブック ◆コンテンツワークス
コンテンツワークスは、ビックカメラ有楽町店(東京都)地下2階写真プリントコーナーにフォトブックを作成する端末を設置した。店頭では商品サンプルも合わせて確認できる。フォトブックは大きさや製本方法などの異なる7種類の仕様を用意しており、それぞれの仕様に合わせて設計したデザインのテンプレートを利用することで、簡単に落ち着いた印象のフォトブックを作成することができる。
箔押しショップサイトを開設 ◆シティライフ
シティライフ(千葉県市原市)は4月6日、箔押し名刺印刷専門サイト「箔押しショップ」を新規に開設し、サービスを開始した。 「箔押しショップ」は同社の印刷通販サイトの新サービス。同社ではこれまでに名刺、年賀状、名入れカレンダー、レーザーカット名刺など合計8サイトを運営している。箔押しサービスでは38種類の用紙と12色の箔を用意。今後、随時、用紙や箔の種類を増やしていく。