各メディアで信頼度が低下
新聞読者とネットニュース読者がほぼ同率
新聞通信事業に関する調査研究や資料収集などを行っている公益財団法人新聞通信調査会は、2016年に「第9回メディアに関する全国世論調査(2016年)」を実施しており、それによると全てのメディアの信頼度が、前年の調査よりも下回る結果となった。
各メディアの信頼度をみると、「新聞」が68.6点で、「NHKテレビ」が69.8点、「民放テレビ」が59.1点、「ラジオ」が57.6点、「インターネット」が53.5点。低下する信頼度の中でも、「民放テレビ」と「ラジオ」の低下率は大きく、一方で「NHKテレビ」「新聞」「民放テレビ」「ラジオ」についても2008年度調査開始以来、最低の信頼度となった。
なお、新聞朝刊閲読率は、調査開始以降、低下傾向が続いている。新聞朝刊閲読率とスマートフォンやパソコンを利用したインターネットニュース閲覧率の時系列変化では、新聞朝刊閲読率は2010年度の82.9%から今回70.4%に低下、インターネットニュース閲覧率は2010年度の57.1%から69.6%に上昇し、両社の差がほぼなくなった。
インターネットニュースを見る時に使用する機器は「スマートフォン・携帯電話」が77.2%、「パソコン」が45.6%、「タブレット」が13.5%である。将来の"新聞"について、「インターネットなどの普及により新聞の役割が少なくなってくる」と考える人は47.1%、「今までどおり、新聞が報道に果たす役割は大きい」と考える人は35.6%となっており、減少派の支持率の上昇が加速している。
なお、「報道の自由は常に保障されるべきだ」については、「思う」と答えた人が82.6%、「思わない」と答えた人が15.4%。「報道によって、プライバシーが侵害されていると思うか」については、「思う」は62.2%、「思わない」は35.0%である。