業界の動き【2017年3月】
印刷・情報用紙を価格改定 ◆日本製紙
日本製紙は4月1日出荷分から、印刷・情報用紙の価格修正し、値上げすることを発表した。対象品種は、印刷用紙全般(上質紙・上質コート紙・軽量コート紙・微塗工紙、他)と情報用紙全般(フォーム用紙・ノーカーボン紙・感熱紙・PPC用紙、他)。値上げ幅は、印刷用紙が15円/㎏以上、情報用紙が10%以上。値上げの背景として国内需要の低迷と市況の軟化と昨年後半からの原燃料の上昇を挙げている。
印刷の知財権を調査・分析 ◆全印工連
全日本印刷工業組合連合会は2月9日、東京都中央区の印刷会館で、昨年9月に経済産業省から受託した平成28年度コンテンツ産業強化対策支援事業(中小印刷産業の知財活用に関する調査事業)の報告会を開催した。同事業では、官公需を中心とした印刷等の請負契約時に生じる知的財産権の取扱い等について調査・分析した。同調査は、デジタル化の進展による業務内容の変化に伴い、印刷業務の受注形態も変化しており、官公需で適切な知的財産の扱いが重要との観点からスタート。官公需の取引が多い中小印刷会社で知的財産権の整理や取り扱いに通じた人材の育成が急務であることから、①印刷等の請負契約時に生じる知的財産権の取り扱い等についての調査・分析、②適切な契約時のあり方の整理、中小印刷会社に対しての情報提供、を目的に調査を進めた。
組織拡大プロジェクト開始 ◆東京グラフィックス
東京グラフィックサービス工業会は会員数が減少傾向にある組織の将来を見据え、具体的な打開策を検討すべく、会長直轄組織として「危機突破・組織拡大プロジェクト(仮称)」を立ち上げた。2月2日、東京都中央区のニッケイビルで第1回会議が開かれ、プロジェクトの設立経緯や趣旨、活動案などが説明された。
人材力支援事業を本格開始 ◆東印工組
東京都印刷工業組合は昨年、マンパワーグループとコンソーシアムを組み、東京都しごと財団から「団体課題別人材力支援事業」を受託した。1月31日、東京都新宿区の東京都トラック総合会館で、「個別コンサルティング事業」に選定された24社が参加し、事業オリエンテーションと第一回集合研修を開き、本格的に事業をスタートさせた。事前オリエンテーションではマンパワーグループの同事業責任者の栗原直樹氏が事業概要を説明した。また、同社職場改善事業の統括責任者である林泰一氏が雇用環境の現状と課題を解説した。
環境優良工場の事例発表 ◆日印産連
日本印刷産業連合会は1月30日、東京都中央区の日本印刷会館で、環境優良工場表彰受賞工場事例発表会を開催した。事例発表会では平成28年度の第15回印刷産業環境優良工場表彰で経済産業大臣賞を受賞した文唱堂印刷の橋本唱市社長、経済産業省商務情報政策局長賞(小規模事業所振興部門)を受賞した岐阜文芸社の飯尾賢社長が自社の環境配慮の取り組みについて講演した。
17年度広告費2.2%増を予測 ◆日経広告研
日経広告研究所はこのほど17年度の国内企業の広告費を発表し、前年度比2.2%増と予測した。17年度は海外経済の成長率が徐々に高まり、輸出が増加すると共に、雇用・所得環境の改善や政府の景気対策による内需下支えもあり、景気の緩やかな拡大を見込む。広告費は16年度(2.0%増)よりも増加幅が拡大する見通し。
2016年印刷生産金額2.5%減 ◆経産省
経済産業省の「生産動態統計」によると2016年1-12月までの印刷生産金額(従業者100名以上)は3,873億4,500万円で前年比2.5%減だった。内訳は出版印刷5.3%減、商業印刷2.8%減、証券印刷9.8%減、事務用印刷1.4%減、包装印刷2.6%増、建装材印刷4.4%減、その他の印刷7.6%減だった。