企業の動き【2017年1月】
フルオートレーザー加工機導入 ◆共進ペイパー&パッケージ
共進ペイパー&パッケージは千葉市花見川区の関東工場に、コムネットが販売するSei社製レーザー加工機「PAPER ONE」を導入し、12月1日、稼動式を行った。同社はネットで小ロットの貼箱・紙箱を受注する『ハコプレ』を展開している。レーザー加工機の導入は小ロットの加工の効率化が一つの目的。一部の複雑な加工用途でレーザー加工機を利用していたが、筋押しもできる「PAPER ONE」の導入で本格的にレーザー加工ラインを構築する。現在、ハコプレ事業は年間売上5億円を突破。5年後には20億円の年商を目指す。
チャリティー年賀195%増 ◆博報堂アイ・スタジオ
博報堂アイ・スタジオは、11月21日にCONNECTITが運営する「ネットで年賀状/スマホで年賀状」に提供し販売が開始された「チャリティー年賀状」の利用枚数が前年度比で195%を超えたと発表した。「チャリティー年賀状」は、博報堂アイ・スタジオが2011年度から実施している全国の学校、学生を対象とした年賀はがきのテンプレートデザインを募集するコンテストから生まれた作品と、震災被災校である気仙沼市立唐桑中学校の生徒が、博報堂アイ・スタジオが実施した「チャリティー年賀状 デザイン教室」で制作した作品。CONNECTITが運営している「ネットで年賀状」と「スマホで年賀状」に提供し販売され、1枚利用するごとに10円が一般社団法人ウェブベルマーク協会へ寄附される。寄附金は被災地の小中学校に必要な備品、設備、教材などの購入資金に充てられている。
文字を背景に組み込む年賀状 ◆精美堂
印刷・電子化全般・3Dプリンター出力サービス・ネット通販の精美堂(神奈川県平塚市)は、2016年8月に発売した写真の中に文字が溶け込む特許技術を使用した「ネームイン メッセージカード」に、新たに"はがきプリント"に対応した『ネームイン 年賀状』を開始した。『ネームイン 年賀状』及び「ネームイン メッセージカード」は、スマートフォン・PCから簡単予約し、日本全国のセブンイレブン約18,000店ですぐに手にすることができる。また、データをSNSなどで共有でき、1枚から自由にカスタマイズ可能となっている。
新タイプのホログラムを開発 ◆大日本印刷
大日本印刷は、スマートフォンなどに搭載されている点光源のLEDを照射すると、表面に文字や絵などが浮かび上がり、真贋判定できる新しいタイプのホログラム製品「DNPホログラム LED判定」を開発した。12月に販売を開始する。新製品はホログラムに微細な凹凸形状を施しており、この凹凸形状にLEDの点光源の光を当てると、文字や絵柄が浮かび上がる構造。ハンディタイプLEDやスマートフォンなどに標準搭載されているLEDを使って真贋判定ができるため、顕微鏡や特殊フィルムなど、特別なツールの普及にかかる労力やコストを省くことができる。
地元の電子住宅カタログを一堂に ◆友野印刷
友野印刷(岡山市)は、12月1日、岡山県に特化した"電子書籍"のポータルサイト『okayama ebooks(オカヤマ イーブックス)』に新しいサービスとして、住宅カタログコレクション「住宅カタコレ」のサービスを開始した。住宅メーカー・地元工務店のカタログ・パンフレットが電子書籍として一同に閲覧できるようにした。
川口工場に100億円投資 ◆凸版印刷
凸版印刷は出版印刷分野の総合生産拠点である川口工場(埼玉県川口市)に約100億円を投資し、新棟を建設するとともに、同工場内の印刷・製本設備を集約した最新の統合生産ラインを導入、12月から稼働を開始する。川口工場は出版印刷を中心とする工場としてオフセット・グラビア・活版の版式全てに対応し、大ロット雑誌、および小ロット雑誌・書籍・文庫・コミックスなど幅広い出版物の印刷・製本一貫製造ラインを備える。新棟の完成により、オフセット印刷の出版物は同一棟内だけで生産できるようになり、これまで以上の効率化・短納期対応を実現する。最新鋭の高速オフセット輪転印刷機も導入し、同社が培ってきたノウハウを活かした高効率での生産を可能にする。
深谷工場の設備増設へ ◆凸版印刷
凸版印刷は、レトルトなどに使われる透明バリアフィルム「GL BARRIER(ジーエルバリア)」の生産を手がける深谷工場(所在地:埼玉県深谷市)の生産設備を増設し、生産能力の引き上げにより国内外で増加するニーズに対応する。投資額は約100億円で、稼動開始は2018年秋の予定。今回の投資では深谷工場の透明バリアフィルムの生産設備を増強し、生産能力を約2倍にする。これにより中国やASEAN地域への供給体制を一層強化する。
ブラジルインキ会社を買収 ◆サカタインクス
サカタインクスは、米国子会社を通じて、ブラジル連邦共和国のCreative Industria e Comercio Ltda.を買収した。クリエイティブ社は、ブラジル・サンパウロ市街より南東に約30㎞の場所に本社兼工場を置く、印刷用インキの製造販売会社。主にブラジル国内市場向けの溶剤性パッケージ用インキを販売している。売上高は2015年実績で約16億4,000万円。
インクジェットの展望語る ◆コダック
コダックが11月29日、東京都品川区の本社で開いた記者懇談会で、イーストマン・コダック社のインクジェットプリンティングソリューションのワールドワイドマーケティング(プレス)責任者であるウィル・マンスフィールド氏は、コダック社のフルカラーインクジェットプリンティグプレス「プロスパー 6000プレス」の現状や新製品の「プロスパー 6000Sプレス」を紹介した。同氏は欧米で導入が進むフルカラーインクジェットプレス「コダックプロスパー 6000プレス」の世界的な導入状況やアプリケーションを紹介すると共に、drupa2016で発表された片面機の「プロスパー 6000Sプレス」の優位性や市場での販売戦略を説明。パッケージアプリケーションにも対応する同機は、ワールドワイドで伸びしろのあるパッケージ市場で活躍するシステムであることを強調した。
プリントヘッドドライバ企業買収 ◆グローバルグラフィックス
デジタル印刷用ソフトウェアを開発するグローバルグラフィックス SEはこのほど、プリントヘッドドライバシステムの専門会社であるTTP Meteor Limited(Meteor)の全発行済み株式を、UKケンブリッジ近郊にあるTTP Group plc(TTP)より買収したと発表した。今回の買収により、Global GraphicsのRIPソフトウエアソリューションとMeteorの産業用プリントヘッドドライバソリューションを連携させることで、インクジェット印刷機メーカーにさらに広いソリューションを供給できるようになる。両社にとってシナジー効果があり、戦略的に重要なものと位置付けている。
中国印刷会社がIS29を導入 ◆KOMORI
小森コーポレーションは、12月5日、29インチ枚葉UVインクジェットデジタルプリンティングシステム Impremia(インプレミア)IS29について、中国初の導入ユーザーであるArtron Art(Group)Co., Ltd.(中国広東省)と、初稼動と戦略的協力の調印式を行った。Artron社は今年6月のdrupa 2016で中国で初めてKOMORIの29インチ枚葉UVインクジェットデジタルプリンティングシステム Impremia IS29の導入を決定。オフセット印刷とデジタル印刷の技術を融合したImpremia IS29の生産性と高い印刷品質を総合的に評価した結果、さらに2台の導入が決定した。調印式には、Artron社の万捷会長、KOMORIの斎藤一徳常務執行役員兼PESP事業推進プロジェクトリーダー、小森香港(KHK)の佐川健社長らが出席した。
POD事業に本格参入 ◆PHP研究所
PHP研究所は、本格的に書籍のプリントオンデマンド事業に取り組むことを発表した。ニューブック(埼玉県入間郡)と共同で、出版社として初となるPOD書籍を販売するWebサイト「PHPオンデマンド」を開設。同サイトを通じて、在庫を持たず、読者、著者からの注文に応じて1冊からの製本・印刷・出荷に対応する。読者は同サイトを通じて、在庫切れで直近の重版の予定がない書籍の簡易製本を注文することができる。注文から簡易製本、出荷までのリードタイムを短縮し、読者の手元へ5日以内に発送する。サービス開始時の商品点数は30タイトルだが、2017年中に1,000タイトルの品揃えを計画する。
記念日を印刷するカレンダー ◆螢印刷
螢印刷(大阪市)は、自分で撮影した写真と一緒に記念日を自由に入れられるオリジナルカレンダー作成サービス「Calenp(カレンプ)」を開始した。全角で最大12文字(半角で24文字)まで記念日を入れることができる。スマートフォンから画像を編集し、発注することができ、会員登録すると作成中のデータの保存も可能。開始月は1月に限らず任意で設定。企業や店舗などの休業日も指定することができる。カレンダーはB6サイズの卓上タイプ。
ジグザグふせんに9連タイプ ◆ふせん紙王国
オリジナルふせん紙の小ロット印刷を提供する「ふせん紙王国」(アーリークロス/宮城県仙台市)は『ジグザグふせん』に9連タイプを追加した。ジグザグふせんは、左右交互に取り出すことができるふせん商品。下地が透けて見える半透明のほか、PET素材のためや破れにくい特徴がある。5連タイプ、6連タイプを販売しているが、今回、9連タイプを追加した。種類は表紙カバー付きタイプ、台紙付きタイプ、POPUPカバー付タイプ、ブックタイプ、ハーフカバータイプ、立体タイプ。