京セラが低価格のIoTネットワークを提供
来年2月からIoT向け低価格通信サービス開始
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は11月9日、フランスのSIGFOX(シグフォックス)社が提供するIoT向けネットワーク「SIGFOX」を2017年2月から日本で展開することを発表した。KCCSは基地局などを整備し、IoT
向けのネットワークを提供する通信キャリア事業を行い、IoTのネットワークを低価格で提供する。
スマートフォンやPCなどの通信機器を使ってインターネットにアクセスするIoTの仕組みを、家電製品や車などにセンサーとして搭載。通信機能を持たなかったデバイスが個々に通信機能を持ち、インターネットに接続してデータのやりとりを行う。IoTは総務省の試算で2020年までに世界で約530億のデバイスがインターネットにつながると予想されている。
京セラの発表したIoT向け無線通信のSIGFOXはローコストで低消費電力、広いエリア展開というメリットがある。KCCSは本年度に120の基地局を整備して国内のSIGFOXのネットワークを構築。エンドユーザー向けの具体的なサービスはIoTサービスプロバイダが提供し、2017年2月から東京23区でサービスを開始。3月には川崎市、横浜市、大阪市にエリアを拡大し、2018年3月までに政令指定都市を含む主要都市でサービスを展開する。
KCCSが展開するSIGFOXは、欧米を中心に24カ国で導入され、免許が不要な920MHz帯を利用し、100bpsの速度で通信する。通信デバイスは安価で、電池で5年運用できるように作られ1デバイス(回線)年額100円からの格安コストとなっている。水道・ガス・
電気などの社会インフラ、AED・空調などの設備、健康管理・見守りなどのヘルスケア、物流、農業などさまざまな分野におけるIoT導入を支援する。2020年度までに累計接続デバイス数1,500万台、年間売上高100億円を目指している。