業界の動き【2016年8月】
中小企業等経営強化法が施行 ◆政府
7月1日、「中小企業等経営強化法」が施行された。同法は、中小企業・小規模事業者・中堅企業等を対象に、各事業所管大臣による事業分野別指針の策定や、中小企業・小規模事業者等への固定資産税の軽減や金融支援等の特例措置を規定している。中小企業・小規模事業者等による経営力向上のための取り組みの支援では、機械及び装置の固定資産税の軽減(資本金1億円以下の会社等を対象、3年間半減)や金融支援等(低利融資、債務保証等)の特例措置を受けることができる。事前に人材育成、コスト管理のマネジメントの向上や設備投資等、事業者の経営力を向上させるための事業計画「経営力向上計画」を作成し、認定を受ける必要がある。事業計画は商工会議所や商工会、中央会、金融機関、士業等の認定経営革新等支援機関で計画策定の支援を受けられる。固定資産税の軽減の対象設備は新品でかつ160万円以上の機械及び装置。また生産性が年平均1%以上向上する設備となる。
ものづくり補助金二次募集 ◆中小企業庁
中小企業庁は「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」の二次募集が7月上旬にスタートすると発表した。二次募集では7月1日に施行される「中小企業等経営強化法」に基づく経営力向上計画に認定された事業者等に加点して実施される。対象となる設備は「一般型」と「小規模型」。「一般型」については「中小企業等経営強化法」に基づく経営緑計画に認定された事業者が加点される。補助額上限は1,000万円。「小規模型」は補助額上限500万円。いずれも補助対象経費の3分の2以内。採択予定件数は全国で概ね100件程度。
東京大会ロゴのコンテスト ◆GC東京
東京グラフィックコミュニケーションズ工業組合(GC東京、田村壽孝理事長)は7月20日の理事会で、平成29年5月19日、東京・目白のホテル椿山荘TOKYOで開催する第61回日本グラフィックコミュニケーションズ工業組合連合会(GCJ)東京大会に向け、ロゴデザインコンテストの実施を承認した。詳細については今後検討を進めていくが、秋以降に大賞を決定し、来年の大会PRで公式ロゴとして使用していく。
デジタル印刷の世界市場成長 ◆矢野経
矢野経済研究所の「プリンタ世界市場に関する調査」によると、2015年度のデジタル印刷機の世界出荷台数はメーカー出荷ベースで7万1,165台だった。2016年度の同出荷台数は前年度比107.3%の7万6,352台と予測する。2015年度のデジタル印刷機世界出荷金額は世界的な景況の影響や、今年6月のdrupa2016開催前の買い控えといった市況を受け、前年度比107.0%にとどまった。しかし、デジタル印刷機市場は、需要の裾野拡大によるエントリーモデルであるLightProductionモデルの導入台数の伸長と、提案型営業強化による高位なモデルへの入れ換え需要などが期待できることから、デジタル印刷機世界出荷台数は、2015年度から2019年度まで年平均成長率7.2%で成長していくと予測する。