訪日外国人向け支援サービス充実

多言語対応中心にデジタル化

観光庁がこのほど発表した「訪日外国人消費動向調査・平成28年4-6月期」によると、訪日外国人旅行消費額は9,533億円と前年同期比7.2%増加した。その一方で、一人あたりの旅行支出は15万9,930円と同9.9%減少。一人あたり支出が下がったものの、訪日外国人旅行者数は596万人と同19%増加したことで旅行消費額全体も増加した。
7月20日から22日まで、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた「INBOUND JAPAN2016」には、凸版印刷と共同印刷が出展。凸版印刷は「本当の日本を知る旅、もう一度訪れたくなる旅」をコンセプトに様々な企業と連携し、訪日外国人の旅の質と利便性を向上しようとする「旅道」プロジェクトを中心にバーチャルリアリティとGPS(位置情報)を活用した「ストリートミュージアム」、多言語AReader、音声翻訳アプリなどのソリューションを展開した。
共同印刷はECサイト連動の多言語対応デジタルサイネージや免税手続きを簡略化する免税セルフPOSレジ、店頭接客用アプリを紹介した。また、エイチ・アイ・エスを発起人に設立された「地方創生・観光プロモーションコンソーシアム」の新部会「デジタル観光パンフレット分科会」への参加を表明。同分科会は観光協会や自治体と連携し、観光客向けツールとして活用されてきた観光パンフレットを貴重なPR資源として見直しつつ、さらなる有効活用に取り組む。その一環としてデジタル化のソリューションも提供する。
大日本印刷もインバウンドを視野に入れた事業として「旅のよりみちアプリYORIP」のインバウンドサービスや、Web・販促物の多言語制作支援サービスを開始。これまで紙媒体として扱われていた情報のデジタル活用を勧める活動が活発化している。

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