カード型Webサイト誘導デバイス

TOUCH CARD

訪日外国人を対象としたインバウンドビジネスが活発化している。取り組みの一番の障壁となるコミュニケーションの円滑化に関しては、印刷業界で多言語翻訳のビジネスとして取り組まれている。
しかし、多言語翻訳の多くはデジタルデバイス対応へと流れ始めている。スマートフォンやタブレット、Webサイト、そしてデジタルサイネージなど、同一画面で各国の言葉を選んで表示できる利便性の高さがその背景にある。印刷業にとってデジタル用の多言語対応は印刷の売上に比べれば大きなものではない。収益の柱となる印刷受注への流れを作りたいところだ。
そうした印刷業の新たなビジネスツールの可能性を秘める商材が7月20日から22日まで、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれた「INBOUND JAPAN2016」で出展された。
アントラムの「TOUCH CARD」は、伝導性のある特殊カーボンインクにより、コードパターンが印刷された台紙に、通常の印刷で出力したデザイン面を貼り合わせたカード型Web誘導デバイス。ベースのコードパターンは、カードを指でつまんだ時に流れる微弱な電気を感知することで動作する。あらかじめコードパターンの認識コードが実装されたWebページを表示し、その画面にカードをタッチすると見せたいWebページを表示させることができる。
例えば、観光地や食べたいものの絵柄を印刷したカードを用意し、コードパターンの認識コードが実装された総合サイトにかざすだけで、情報を表示することができる。観光案内所などにカードを用意し、訪れた外国人旅行者に説明するだけでなく、カードをお土産として持ち帰ってもらうことで、思い出を提供することもできる。
活用方法は模索中だが印刷を伴う新たな商材として期待される。

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