情報資産管理の重要性は浸透するも課題残る

自社ブランドイメージ危機への取り組み、DAM導入などに遅れあり

MM総研と凸版印刷は、従業員数100人以上の企業を対象とした「情報資産の管理実態に関する調査」を実施し、その結果を発表している。それによると、「電子データの管理者権限など適切に保管している」が最も多い60.2%を超えたが、「情報漏えいの危険や保管場所は作った本人しかわからない」という意見も多い結果となった。
会社で保管されている資料やコンテンツの管理方法について、課題や不安があるかを聞いたところ、「特に課題や不安を感じない」が60.4%と最も多い結果だった。その一方、「情報漏えい、情報の不正な閲覧の危険性がある(もしくは、既に漏えいしてしまっている)」が32.8%、「保管場所について、作成した本人など限られた人しか知らないため、情報が探せない、もしくは探すのに時間がかかる」が30.2%、「どのような情報が存在しているか、限られた人しか知らず、効果的に利用されていない」が28.4%あった。
こうした回答から、契約書、知財関係の重要文書は適切に管理されているが、情報発信に不可欠な画像などのコンテンツの管理がきちんとなされていないということが読み取れる。このことは、企業の「自社ブランドイメージの危機」というリスクをはらんでいると、調査報告では指摘している。リスク管理について、どのように管理し、検索・閲覧する仕組みを構築するかが企業にとっては最重要課題と考えられる。
「デジタルアセットマネジメント(DAM)の導入」の導入率を聞いたところ、「導入している」が17.5%、「導入していないが、今年度中の導入予定である」10.7%と合計しても28.2%となっている。しかし、「デジタルアセットマネジメント(DAM)のメリットは情報漏えいの防止につながる」との理解は浸透しているため、今後の動きが注目できる。

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