業界の動き【2016年1月】
ビッグサイト使用問題で署名活動 ◆日展協
一般社団法人日本展示会協会(日展協)は、2020年開催の東京オリンピックのメディア施設に東京ビッグサイト(東京国際展示場)が使用される問題で、全展示会が例年通り開催できるよう公式声明を出すと共に、署名活動を開始した。東京都は10月22日、2019年4月から2020年11月までの1年8ヵ月(20ヵ月間)、オリンピックのメディア施設として東京ビッグサイトを全面的に使用することを公表した。期間中、ビジネスの中心である東京で大型の展示会、イベントが開催できなくなる可能性があり、関連する企業は大打撃を受けることが予想されるほか、イベントに付随する印刷物の需要減が懸念されている。
解散申請を承認 ◆東京印刷厚生年金
東京印刷工業厚生年金基金は、東京都中央区の全印健保会館で開催した第124回臨時代議員会で、厚生労働大臣あてに解散の認可申請することを承認した。今後は清算人が事務手続きなどを行っていく。同基金は昨年9月に開かれた代議員会で、2016年1月の解散を行うこと、掛け金の負担が2016年1月納期で最後になること、基金解散後も代行部分の年金は国が引き継いで支払うことを確認した。基金では、解散後の受け皿制度として、2016年4月1日に「印刷工業企業年金基金(仮称)」の設立に向け準備を進めている。
会長候補に臼田氏推薦 ◆全印工連
全日本印刷工業組合連合会は12月10日、常任役員候補者選考委員会(四橋英児委員長)を開催し、次期会長候補者として臼田真人氏(東京工組・アドピア)の推薦を全会一致で決定した。臼田会長候補者からは、副会長候補者として、大阪工組および愛知工組の理事長候補者と東京工組の副理事長候補者の3名を副会長候補者に、また、専務理事候補者に、東京工組の専務理事候補者を推薦したいとの意向が示され、承認された。その後に行われた第5回常任役員会に四橋委員長が選考委員会での決定事項を報告して承認を得た。今後は、三役候補者により、基本方針の策定、運営機構、事業計画の立案など、新年度に向けての準備を進める。次期の役員は今年5月24日開催の通常総会・理事会に上程される。
ものづくり補助金、閣議決定 ◆政府
平成27年度補正予算案がこのほど閣議決定され、「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」に1020.5億円の予算案額が盛り込まれたことが発表された。同事業は国内外のニーズに対応したサービスやものづくりの新事業を創出するための革新的なサービス開発・試作品開発、生産プロセスの改善などを行う中小企業・小規模事業者の設備投資等を支援する。事業イメージは、革新的サービス・ものづくり開発支援とサービス・ものづくり高度生産性向上支援のカテゴリーに分け、それぞれ対象となる取り組みを補助する。
Web版の印刷用語集を拡充 ◆日印産連
日本印刷産業連合会が公開しているWeb版印刷用語集は12月21日から一部機能を追加し、より内容を充実させた。今回追加された機能は、①検索キーワードランキング、②新着/更新用語紹介、③詳細説明の分離、④制作協力者一覧、⑤トピックス、⑥一覧表示切替、⑦索引表示切替、⑧中カテゴリーでの表示の8つ。引き続き日印産連では、団体のWebサイトへのリンク協力や用語登録を呼びかけている。
賛助会員懇談会で事業報告 ◆東京グラフィックス
東京グラフィックサービス工業会は11月19日、東京都千代田区の日本教育会館で平成27年度賛助会員懇談会を開き、今期取り組んでいる事業を説明するとともに、情報を交換した。懇談会では公益法人としての事業展開やビジネスアイデアコンテストの実施などを説明。また、昨年6月に開催したジャグラ文化典東京大会への協力に感謝を述べた。
紙媒体の意識調査 ◆製紙連
日本製紙連合会はこのほど、20代から50代のビジネスパーソンを対象に行った紙媒体およびデジタル媒体の利用に関する意識・実態調査の結果を発表した。同調査によると「書籍」「雑誌」「漫画」は約8割が「紙で読みたい」と答えている。一方で、「地図」や「簡単なメッセージ」は「デジタル化して使いたい」という回答が多かった。紙媒体の魅力は「さわり心地」「目に優しい」「温かみ」などが上位に入った。デジタル媒体の魅力は「持ち運びのしやすさ」「保存のしやすさ」など利便性に魅力を感じている。