業界の動き【2015年10月】

IGASでVOC警報器発表 ◆日印産連

日本印刷産業連合会は、9月に開催されたIGAS2015会場内の特別企画コーナー「+Future」の環境ゾーンに出展した。印刷製品に表示される環境ラベルを中心にした各種ラベルと、労働安全衛生部会が推進するVOC警報器を紹介した。このほか、事前に印刷クライアントに対し、アンケート調査を行い、印刷会社、印刷製品の環境ラベルなどに対する意向や要望をまとめたものを展示。日印産連の企業行動委員会・労働安全衛生部会は9月12日、東京ビッグサイトで、『オフセット印刷工場の有機溶剤管理と「VOC警報器」の開発セミナー』を開催した。

印刷の月で環境優良工場表彰 ◆日印産連

「9月 印刷の月」に合わせ、印刷業界の環境問題に対する取り組みを推進するとともに、印刷工業の環境改善及び印刷企業に対する社会の一層の支持、理解の獲得を目的とする第14回印刷産業環境優良工場の表彰者が決定した。第14回目を迎えた今回は、新たに小規模事業所振興部門を設けるなど応募の促進を図り、同部門の応募28工場を含め、昨年より9工場多い65工場から応募があった。全体としては、過去受賞工場の継続した応募や、グリーンプリンティング認定取得工場が総合的に見て評価が高かった。経済産業大臣賞は笠間製本印刷(石川県)が受賞した。

GP環境大賞の受賞者決定 ◆日印産連

一般社団法人日本印刷産業連合会は、設立30周年を記念して新たにGP(グリーンプリンティング)環境大賞を創設し、大賞5社・団体、準大賞10社・団体の受賞者を決定した。日印産連では、独自に定めた環境自主基準「印刷サービスグリーン基準」を制定し、同基準の項目を達成した工場・事業所を認定、環境経営に積極的な印刷企業として推奨するとともに、基準に適合した印刷製品へ「グリーンプリンティングマーク(GPマーク)」を表示する印刷総合環境配慮制度「グリーンプリンティング認定制度(GP認定制度)」の取り組みを進めてきた。

印刷用語集Web版を公開 ◆日印産連

日本印刷産業連合会は、従来、書籍として発行していた「印刷用語集」を大幅に改訂したWeb版を日印産連のオフィシャルホームページ上で公開している。今回の印刷用語集の改訂版は、グランドデザイン推進の一環として実施した。Web版印刷用語集では、印刷物そのものにはなじみがありながら、聞きなれない専門用語も多い印刷用語をわかりやすく解説。これにより、印刷や印刷物などに興味のある一般の人、印刷物の発注担当者などが必要となる情報を、より的確に伝えていくことを目指す。

自民党に印刷用紙の値上げを説明 ◆全印工連

自由民主党の有志議員で構成する「中小印刷産業振興議員連盟」(中曽根弘文会長)の総会が、8月27日、自民党本部で開催された。印刷業界からは、全日本印刷工業組合連合会の島村博之会長ほか役員が出席。印刷用紙の過去10年の値上げの流れを説明し、適正な市場構築と行政による価格転嫁の環境作りを求めた。印刷用紙は、過去10年間で、7回実施されており、製紙各社の値上げの時期、値上げ幅共にほぼ同一。一斉値上げに関しては、公正取引委員会に調査を依頼したが、現段階で独禁法上の問題が見られないとの回答を得ている。全印工連側はこうした状況を説明し、顧客への価格転嫁が難しい中小印刷会社の現状に理解を求めた。

2016年年賀葉書、前年比減 ◆日本郵便

日本郵便(株)は10月29日から、2016(平成28)年用年賀葉書の発行及び販売を開始する。2016(平成28)年用年賀葉書の当初発行枚数は、合計30億2,285万2,000枚で前年比94.0%に減少している。「単面無地」は3億7,860万枚で同91.9%に減少。「四面連刷」も5億9,585万2,000枚と、同98.8%に減少している。

自費出版文化賞・大賞を決定 ◆ジャグラ

日本グラフィックサービス工業会主催、NPO法人自費出版ネットワーク主管の第18回日本自費出版文化賞の最終選考会がこのほど開かれ、桝田静代氏著「絵双六―その起源と庶民文化―」(研究評論部門)が選ばれたほか、部門賞、特別賞が決定した。今回の応募総数は、612作品。最終選考会の結果、大賞1点、部門賞7点、特別賞7点と、入選55作品が選ばれた。大賞の「絵双六―その起源と庶民文化―」は、「"ゲームとしての双六"ではなく、古くは仏教の浄土双六に始まるという日本の絵双六が、江戸時代になり、庶民の生き方や価値観を形成するまでに至った社会的役割を縦横に論じている。『双六の文化誌』として、女性や子供に与えた影響なども含めたエコロジー的発想も感じる」点が評価された。

InDesiginコンテスト審査 ◆ジャグラ

日本グラフィックサービス工業会は、9月11日、東京都中央区のニッケイビルで、ジャグラコンテスト第1回InDesginトップオペレーター発掘プロジェクトの第二次審査会を開き、第一次審査を通過した上位9名が腕を競った。第二次審査会の冒頭、宮崎真プロジェクトリーダーは「今回のコンテストは、ジャグラの根底である組版技術の高さを示す良い機会になる。予想以上に皆さんの成績が良く選考に苦労した。しかし、さらに技術を身に着け、ジャグラ会員企業として高い技術を持つ集団だという認知を広げていって頂きたい。今日は悔いの残らないよう実力を発揮して欲しい」と挨拶した。引き続き、競技内容が発表され、第二次審査会をスタートした。

基金解散で企業相談会 ◆東京印刷厚生年金

東京印刷工業厚生年金基金は、8月24日から28日まで、東京都中央区の全印健保会館で平成28年4月1日設立に向けて、基金解散後の受け皿制度である新企業年金の個別企業相談会を実施した。期間中は、会社への出張相談も含め35社(約2,000人規模)が相談を受けた。大阪地区は、10月5日から7日まで、加入申込・相談会を実施する予定。今回の個別相談会は、長年基金に加入している場合、掛金額を高く設定できる制度を検討して欲しいとの要望を受け、会社毎・従業員毎の掛金額を設定できるように変更したことに伴い行われた。変更後の制度を採用する会社は、加入する従業員の区分、勤務年数や役職など、各社の制度設計に応じた就業規則等の規定の確認が必要となり、相談会では加入申込み前の確認などが主に行われた。

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