企業の動き【2015年9月】

セキュリティ訓練システム ◆大日本印刷

大日本印刷は標的型サイバー攻撃から企業のネットワークを守るための情報セキュリティ部門リーダーを育成する訓練システム「TAMETM Range(テイムレンジ)」の本格販売を9月1日に開始した。サイバー攻撃防衛の訓練には、講義を受けるだけではなく、リアルタイムに起きる攻撃への対応を訓練することが重要。TAME Rangeは、世界トップレベルのサイバーセキュリティ技術を持つIAI(イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ)の訓練システムで、高度化するサイバー攻撃に対して適切に対応・判断できるセキュリティリーダーの育成と、未知の攻撃に対応できるスキルの修得に主眼を置く。現実の脅威に対抗できるレベルまでの技術者の能力向上が見込める。またDNPは、TAME Rangeを用いた情報セキュリティ強化に関する企業へのコンサルティングを行い、技術者の育成を支援する。

チューブ事業でベトナムに工場 ◆共同印刷

共同印刷は7月23日、神奈川県の相模原工場で記者懇談会を開き、今期業績と中期経営方針に沿った新たな成長ステージに向けた戦略を発表した。藤森社長は「強みを生かして競争力を高める施策として情報系事業の再構築、生活・産業資材系事業における競争力を強化する」と、今後の方針を明らかにした。特に生活・産業資材のチューブ事業では、国内第三の生産拠点・相模原工場と、7月に竣工したベトナム工場で化粧品チューブを中心に、成長が見込まれるASEAN市場を開拓する。

クラウド電子キャビネット ◆共同印刷

共同印刷は、クラウド型の多機能電子キャビネット「eZrack(イージーラック)」を開発し、8月から本格的にサービス提供を開始した。企業が保有するコンテンツをタブレット端末などで利用でき、効果的な営業活動を実現する。「eZrack」は、電子書店「自己ガク」の運営で培った電子書籍の配信技術やノウハウを生かしている。製品カタログや会社案内、提案書、社内資料といった企業が保有するコンテンツを電子ブック化して一元管理し、所属部署や担当プロジェクトなどのユーザー属性に応じた複数の本棚を自動生成する。コンテンツとユーザーを、簡単かつ適切に管理することが可能。デバイスおよびOSは、タブレット端末をはじめとする各種が使用でき、動画やアプリなど多様なフォーマットの表示にも対応する。コンテンツは暗号化した上でストリーミング配信を行う。最新版のコンテンツを、ユーザー端末に残さないため、外出先でも安心・安全に利用できる。

ARカートカンが採用 ◆凸版印刷

凸版印刷は紙製飲料容器「カートカン」を使った飲料を企業の宣伝・販促活動向けにノベルティとして提供するサービスを展開しており、AR(拡張現実)マーカーを付加した。この宣伝・販売促進向けカートカン飲料が、大阪エリアで複数の保育園、介護施設を運営する社会福祉法人博光福祉会のオリジナル商品「つばさくんとJulienのリンゴジュース」に採用された。オリジナル商品「つばさくんとJulienのリンゴジュース」は、博光福祉会の運営する保育園のシンボルマスコット「つばさくん」や介護施設のマーク「Julien」をデザイン。12種類の異なる絵柄で展開する。ARアプリケーション「AReader」がインストールされているスマートフォンでマーカーを読み込むと、保育園や介護施設を紹介する動画を見ることができる。園児や入居者向けに提供されるほか、採用活動で来社した学生に配布する。

SYSと資本・業務提携 ◆日本創発

東京リスマチックや成旺印刷をグループ会社とする日本創発グループは8月11日付で、株式会社エス・ワイ・エス(清水郁男社長、SYS社)と資本・業務提携を締結した。日本創発グループは、企業のクリエイティブニーズに対し、多様なリソースと先進技術を駆使し、幅広い製品をワンストップで提供。サービスの独自性と競争優位性を確保して収益の拡大を図っている。SYS社は、特殊印刷を強みとし、疑似エンボスやエンボス、コールドフォイル、LCコースト・ホロコート超光沢やフィルム印刷、さらにホログラム印刷、PP、PET加工など、様々な特殊印刷技術を基幹技術として、多様化するトレーディングカードの需要に対応してきた。加えて、製造技術力の高さから大手玩具メーカー系列企業等からのトレーディングカード、印刷玩具類のOEMの受注増により、業績を伸ばしている。

長野にショールーム ◆ミマキ

ミマキエンジニアリングはこのほど、長野県東御市に滋野ショールームを開設した。併せて営業本部、AO事業部、長野営業所及び本社ショールームの機能を移転し、業務を開始した。滋野ショールームは本社・牧家工場から国道18号線を挟んだ向かい側に位置する。本社ショールームの約1.7倍にあたる展示面積を有し、同社のデジタルオンデマンド製品発信基地として、国内外の顧客に向けて提案を強化する。
▽長野営業所=長野県東御市滋野字王子平乙1628番地1、TEL0268-64-2377、FAX0268-64-2399
(営業本部 TEL0268-64-2281、FAX 0268-80-0041)

デジタル印刷アワード受賞者発表 ◆HP

米国・ヒューレット・パッカードはこのほど、「HP Digital Print Excellence Awards2015」の受賞者を発表した。同賞は日本を含むアジア太平洋地域の印刷事業者の優れた業績、及びイノベーションを表彰している。日本を含むアジア太平洋地域16ヵ国から380以上のエントリーがあり、その中から印刷会社5社が最優秀賞およびクリエイティブ賞を受賞した。
▽HPデジタル印刷機部門
【最優秀賞】Canvera Digital Technologies Private Limited(インド、写真集部門アート)、Supastik Labels(オーストラリア、ラベル部門ワインとリキュール)
【クリエイティブ賞】石田大成社(日本、カレンダー部門)、ナベプロセス(日本、特殊印刷部門)
▽サイン&ディスプレイ部門
【総合最優秀賞およびクリエイティブ賞】Next Printing(オーストラリア)

カラーステッカーを販売開始 ◆印刷のネット通販「WAVE」

印刷のネット通販「WAVE」を運営するウエーブは2015年8月24日、フルカラーステッカー印刷の販売を開始した。フルカラーステッカー印刷とはシート(台紙)サイズを自由に設定できるシングルタイプのステッカー。最小12.5㎠から最大1,300㎠まで、シートのサイズを自由に設定できる仕様となっている。オプションでステッカーにハーフカットを施すことも可能。台紙の形状は四角形となるが、ハーフカットを追加することで、自由な形状のステッカーを作成することができる。企業やサークルのロゴステッカー、キャラクターシールなどのノベルティに適したサービス。沖縄県と一部離島を除き、送料無料。

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