業界の動き【2015年8月】
ドライトナーのGP認定開始 ◆日印産連
日本印刷産業連合会の第36回GP(グリーンプリンティング)認定委員会がこのほど開催され、新規4工場を含むGP23工場およびGP資機材50製品を認定した。また、ドライトナー型デジタル印刷機の認定・登録を正式スタートさせた。それによると、8社50製品がGP資機材に認定されている。このうち、今回から正式にスタートしたドライトナー型デジタル印刷機の認定には、コダック、コニカミノルタ、富士ゼロックス、リコー、キヤノンの5社が参加している。
パッケージ市場は1兆3,193億円 ◆矢野経済研究所
矢野経済研究所は、「パッケージ印刷市場に関する調査結果2015」を発表している。それによると、2013年度のパッケージ印刷市場規模は前年比1.5%増の1兆3,193億4,300万円となり、2014年度は同0.2%増の1兆3,220億円を見込んでいる。パッケージ印刷市場は、東日本大震災以降伸び悩んでいたが、2013年に回復傾向となり、コンビニエンスストア向け製品の好調や、プライベートブランド製品の増加など食品分野の需要が拡大。加えて第4四半期には消費増税の駆け込み需要によって市場が拡大した。2014年度は、前年の反動や夏場の天候不良などがあるものの、軟包装分野の需要が総じて堅調に推移することから微増が見込まれている。
インキにグリーンマーク ◆インキ工業会
印刷インキ工業連合会はこのほど、印刷インキに関する新しい環境マーク制度として「インキグリーンマーク制度」を制定した。同制度は、インキ中のバイオマス割合を主たる環境配慮の指標に、その度合を考慮して3段階の認定基準を定めたもの。従来の環境マークの基準も継続して満たしていることを推奨している。
ビジネス成功のステップに ◆全印工連
全日本印刷工業組合連合会の経営革新・マーケティング委員会はこのほど、ソリューション・プロバイダーの基本となる課題解決型ビジネス成功へのステップとして、「5STEPS 5KEYS 5DOORS ソリューション・プロバイダーへのステップアップガイド」を発刊した。同書は、「課題解決型ビジネス構築に向けた5STEPS」と「ソリューション・プロバイダーへの5KEYS」の2章で構成。ゼロから自社で最適なソリューションを創造するような高いハードルを設けず、ソリューション・プロバイダーの基本となる課題解決型ビジネス成功へのステップを支援する。まず自社のビジネスを顧客、受注案件毎に見直し「自社に合致したソリューション型ビジネスモデルの芽」を見つけ出すところから出発点にするなど、シンプルで取り組みやすい内容を目指した実践ガイド。
福島大会へ準備着々 ◆全印工連
全日本印刷工業組合連合会、東北地区印刷協議会、福島県印刷工業組合主催の「2016全日本印刷文化典ふくしま大会」が来年10月21日、22日の両日、福島県郡山市のホテルハマツで開催される。テーマは『みのりの文化~印刷業界の豊穣なる大地を求めて~』。「みのり」は、地域社会において必要不可欠な存在となることと捉え、業態変革やソリューション・プロバイダーはその様々な道筋を示してきたと定義する。
個人情報保護の登録制度開始 ◆ジャグラ
日本グラフィックサービス工業会の個人情報保護委員会はこのほど、会員向け新サービスとして「個人情報保護マネジメントシステム(PMS)"第三者点検"登録制度」を開始する。新サービスは、ジャグラが提供する様式に沿って記入し、報告書を提出することで、自社でPMSが規定通り運用されているかを点検できる登録制度。個人情報保護、情報セキュリティは積極的に取り組む中小印刷会社も多いが、担当者が自主的にPMSを回していくことが困難な局面もある。そうした状況から同サービスが企画された。
「謄写印刷の技術」を公開 ◆ジャグラ
日本グラフィックサービス工業会が運営するインターネット放送「ジャグラBB」で、昭和34年に製作された映画「謄写印刷の技術」を公開している。「謄写印刷の技術」は、ジャグラ創立60周年記念として、6月に開催されたジャグラ文化典東京大会の記念式典で上映され、好評を博した。ジャグラのルーツである謄写印刷の技術について、きめ細やかな解説と共に、映像で紹介。その映像からは当時の技術力の高さが伺える。世代交代が進む中、印刷技術の一つの歴史を伝える貴重な映画となっている。映画はジャグラ会員以外でもホームページから閲覧可能。
http://www.jagrabb.net/
新企業年金を設立 ◆東京印刷厚生年金
東京印刷工業厚生年金基金は、7月24日、東京・茅場町の全印健保会館で、第122回臨時代議員会を開催し、来年4月1日を目処に新企業年金を設立することを確認した。新企業年金は東印厚生年金解散後の受け皿制度となる。
新聞制作の新技術を披露 ◆JANPS2015
日本新聞協会主催のJANPS2015(第22回新聞製作技術展)が7月22日から24日まで、東京ビッグサイトで開催された。「未来につなぐ新聞技術―今より明日へ」をテーマに会場では、新聞社関係7社、日本新聞製作技術懇話会加盟社33社、非加盟社8社が出展し、新聞製作に関する最新技術や情報が紹介された。3年ぶりの開催となるJANPSでは、新聞製作関連機材の技術開発の成果を一堂に集め、新聞界の技術向上と発展に役立てる情報を発信。会場では展示の他、新聞技術関連のセミナーなどを開催した。