業界の動き【2015年6月】
印刷の溶剤管理で冊子発刊 ◆日本印刷産業連合会
日本印刷産業連合会の労働安全衛生協議会は、オフセット印刷事業者向けの冊子『オフセット印刷工場の有機溶剤管理~印刷事業所が社員の健康を守るために~』を発行している。内容は、「印刷工場からの有機用溶剤の発生」箇所と法定表示、有害性の低い「資材の選択」のための一覧、使用化学物質の特定と危険有害性等を把握する「有害性の把握」、「有機溶剤の拡散防止対策」や「ピーク濃度の低減対策」、「換気量と気流のコントロール」「ばく露の回避」「リスクマネジメントの確立と維持管理」「ばく露防止の取組み」「ばく露防止の取組み指針」で構成。労働安全衛生協議会は前段として、「平成25年度オフセット印刷工場の作業環境調査報告書」も発行。
田口氏、佐久間氏、柳田氏受章 ◆春の叙勲・褒章
平成27年春の叙勲・褒章の受章者が行われた。印刷関連業界から旭日小綬章に、田口薫氏(大日本パックェージ社長、全国グラビア協同組合連合会会長)、旭日中綬章に佐久間國雄氏(東洋インキSCホールディングス会長、インキ工業会元会長)、藍綬褒章に、柳田道氏(富士プリント会長、一般社団法人日本グラフィックサービス工業会理事)が選ばれた。
解散で受け皿制度を説明 ◆東京厚生年金
東京印刷工業厚生年金基金は、4月23日と24日の2日間、午前と午後の計4回にわたり、全印健保会館で「印刷工業企業年金基金(仮称)」説明会を開催した。東京印刷工業厚生年金基金は、「厚生年金基金制度見直し法案」の施行をうけて、解散を決定。解散後の受け皿制度として、「印刷工業企業年金基金(仮称)」を策定した。新制度は、掛金と利息を毎月積み立てて運用し、退職時にそれまで積み立てた額が支給される。掛金額は、事業所単位で1コースを選択する(1,000円×口数)定額制か、事業所単位で勤務時間・標準報酬・職務等に応じた掛金月額を設定する変動制のいずれかから選択できる。同制度を活用することで、退職金の事前積立を平準化でき、個別で積立を行う場合と比較しても運営コストが軽減され、資産運用メリットも期待できる。
新ロゴデザインを制定 ◆愛印工
愛知県印刷工業組合は、キャッチコピーに「社会に 想いをカタチに」を新たに制定し、組合のロゴデザインを刷新した。キャッチコピーでは、印刷産業がこれまで、社会のあらゆる人、あらゆる産業に関わり、さまざまなニーズを目に見えるカタチにするお手伝いをしてきたことこそが、印刷産業独自の社会に貢献できる役割ととらえ、これからもその役割を大切にしていく姿勢を表している。
24年振りの会員純増 ◆ジャグラ
日本グラフィックサービス工業会は、4月24日開催の理事会で、平成26年度の会員数が純増で7社増えたことを発表した。年度を通じた純増は24年振りとなる。ジャグラは昨年10月から今年3月まで、「会員1000社」を目標に掲げ、会員増強月間と定めて事業を推進してきた。入会月とその翌月から3ヶ月の会費無料や、会員増強活動費の助成を行い、全国支部長や役員、会員の協力のもと会員増強を進めた。その結果、平成26年度の会員数は入会46社、退会39社で差し引きプラス7社の884社(3月31日現在)となった。
教科書の電子化 ◆文部科学省
文部科学省が設置した有識者による「デジタル教科書の位置付けに関する検討会議」の第1回会議が、5月12日に開かれ、教科書制度の概要を確認した上で、「デジタル教科書」に関する課題について意見が交わされた。今後、約1年半を目処に一定の方向性を取りまとめる。文科省では、平成25年6月に閣議決定された第2期教育振興基本計画で目標とされる水準の達成に必要な所要額を計上した「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画」に基づき、IT機器等の環境整備を進めている。
議員連盟等との連携強化 ◆全印政連
全日本印刷産業政治連盟は、4月21日、東京・新富町の日本印刷会館で「第18回通常総会」を開催し、中小印刷業界の政策課題の解決に向けた事業計画を承認した。新年度も政治的課題の抽出と提案活動の強化、国会議員や中小印刷産業振興議員連盟との連携強化、会員増強のための諸活動を推進する。
共創ネットのメルマガ配信 ◆全印工連
全日本印刷工業組合連合会の経営革新・マーケティング委員会は、マーケット創造(新市場創造)の研究として、〝共創ネットワーク〟の構築の一環として、「共創ネットワーク通信メールマガジン」をスタートした。「共創ネットワーク通信メールマガジン」は、組合各社のユニークな技術・商材・サービスを全国の組合員に伝えるために経営革新・マーケティング委員会が発行。メルマガを通じて全国組合員をつなぎ、各社が持つ強みを分かち合うことを狙いとしている。第1弾は、篠原紙工の「『いいかげん折り』折り機の常識を覆した新技術」、セントラルプロフィックスの「大インパクト!オンデマンド透明厚盛り印刷『デジタルバーコ』」、アイズ(弘和印刷グループ)の「集客力を改善させるWEBマーケティング」、泰清紙器製作所の「小さい貼箱~大きい貼箱」の情報を発信した。なお今年度は、お試版として、これらの発信・掲載を無料で対応している。