業界の動き【2015年3月】

drupaが3年周期へ ◆drupa実行委員会

国際印刷・メディア産業展「drupa」は、次回2016年開催以降、開催周期を4年から3年に変更する。2月10日、独・デュッセルドルフで開催されたdrupa実行委員会で正式に決定した。drupa実行委員会のC・ボルツァ=シューネマン会長は「顧客にとって、最新技術の全体像をつかみ、新たなビジネスモデルやソリューションに対する発想、刺激を得ることが重要であり、開催周期変更は自然な流れだ」と説明。具体的な会期は未定だが、2016年以降は、19年、22年、25年の5月に開催を予定している。

出版市場の縮小止まらず ◆出版科学研究所

出版科学研究所が発表した「2014年出版物発行・販売概況」によると、2014年の出版物(書籍・雑誌合計)の推定販売金額は前年比4.5%減の1兆6,065億円となり、10年連続で減少した。販売金額の内訳は、書籍が同4.0%減の7,544億円、雑誌が同5.0%減の8,520億円。雑誌は月刊誌が同4.0%減の6,836億円、週刊誌が同8.9%減の1,684億円となった。推定販売部数は、書籍が同4.8%減の6億446万冊、雑誌が同6.4%減の16億5,088万冊と両部門とも減少幅が拡がった。書籍は過去2番目、雑誌が過去4番目の落ち込みだった。雑誌の内訳は月刊誌が同5.3%減の11億5,010万冊、週刊誌が同8.9%減の5億78万冊だった。出版科学研究所は、昨年1月から11月までの出版業の電子出版収入が30%増加していることを指摘。紙の出版物が前年比で4.5%減だが、電子出版を加えると、2%台半ばの減少にとどまり、紙の出版市場の減少を補完しているという。

ものづくり補助金スタート ◆経産省

2月13日から平成26年度補正「ものづくり・商業・サービス革新補助金」の1次公募がスタートした。今回は、1,020億円の予算と、昨年の1,400億円の予算に比べて減少するものの、採択されれば業態変革や生産性向上による売上増を目指す企業のリスクを軽減することができる。ものづくり補助金は「革新的なものづくり、サービスにチャレンジする中小企業等に対し、試作開発や設備投資等を補助金で支援する制度」。上限額1,000万円で補助金対象となる費用の3分の2まで補助する。

官公需対策で協議会 ◆全印工連

全日本印刷工業組合連合会官公需対策協議会の第3回官公需対策全国協議会が2月4日、日本印刷会館で開催された。「最低制限価格制度について」「地元優先発注について」「所有権と著作権の権利問題処理について」「組合員がアドバンテージを得る方策(入札を有利にするための条件など)」の4つのテーマで事例発表とテーブルディスカッショを行った。前半の事例発表では、鳥取県印刷工業組合、愛知県印刷工業組合、埼玉県印刷工場組合、和歌山県印刷工業組合が各県の取り組みを紹介。鳥取工組は最低制限価格制度導入までの経緯、流れを説明。平成19年に知事が交代したのを機に県と意見交換を重ねる。平成21年に知り合いの県議会議員からのアドバイスや根回しを行い、最低制限価格制度だけに限定したシンプルな意見書を提出して実現した。

CSR認定ツースター制度開始 ◆全印工連

全日本印刷工業組合連合会は、全印工連CSR認定制度のツースター認定の募集を開始した。印刷業界独自のCSR認定制度として2年前にスタートした同制度は、印刷業におけるCSR(企業の社会的役割)を再確認すると共に、企業意識向上のためのツールとして採用された。認定開始から2年が経過し、高進の時期を迎えたことから上位認定のツースター認定の募集を開始した。応募申込書締め切りは3月6日。申請書類提出は4月30日まで。また、第9期ワンスター認定も4月30日まで募集している。第9期からはCSRの取り組みの普及拡大を図るため、全印工連組合員以外の印刷関連業の申し込みを受け付ける。

世界ラベルコンテンスト ◆全日シールほか

昨年9月8日、北米・シカゴで開かれた第26回世界ラベルコンテスト審査会の結果が2月9日に発表された。審査会には日本の全日本シール印刷協同組合連合会をはじめ、欧州、北米、豪州、ニュージーランド、中国の世界シールラベル印刷6団体が参加。日本からは最優秀賞に7作品、審査委員特別賞5作品の計12作品が受賞した。トロフィー授与・表彰式は5月28日開催の全日本シール印刷協同組合連合会総会後の懇親会で行われる予定。

"足下を掘れ"をスローガンに ◆JCメディア印刷部会

日本青年会議所メディア印刷部会は、2月6日、上野広小路の「人形町今半」で2015年度第1回常任委員会・期首総会および新年賀詞交換会を開催した。前年度は「団結し、立ち上がろう」をスローガンに、新メンバー確保に努め、組織内のネットワーク強化や、7回に及ぶセミナー、印刷青年団体4団体によるPrintNex2014への参加など積極的な事業運営を展開した。新年度は、「足下を掘れ、そこに泉あり」をスローガンに、企業経営や経営者育成に役立つ各種セミナーなどを行うほか、更なる会員拡大や組織強化に取組む。

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