drupa開催周期が3年に1回に
機材展の再編始まる兆し
ドイツのデュッセルドルフで2月10日、drupa実行委員会が開催され、国際印刷・メディア産業展「drupa」の開催周期を4年に1回から3年に1回へと変更することが決定した。これにより、2016年開催のdrupa2016以降、会期が3年周期となる。
世界的に印刷産業は、インターネットやデジタル技術の影響により印刷工程が変化し、3Dプリンターやプリンテッドエレクトロニクス、機能性印刷の技術にも関心が集まっている。こうした市場変化を背景に、2016年のdrupaも従来の商業印刷以外の分野にもスポットを当てた企画を用意している。開催周期の変更は、こうした印刷周辺技術を含む情報や動向をよりタイムリーに発信するための措置としている。また、会期変更により、国際包装産業展「interpack」との同年開催という問題も解決されることを強調する。
一方で、drupaは、イギリスのIPEX、アメリカのPrint、日本のIGASとともに世界四大印刷機材展という位置づけにあった。4年周期の会期も各4拠点を一巡する流れになっていた。drupaが3年周期になることで、そのほかの機材展の位置づけも大きく変わることが予想される。
IGASは、今年の9月11から16日まで東京ビッグサイトで開催される。次回は本来、2019年が開催年となる予定だったが、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定を受け、会場となる東京ビッグサイトが使用できなくなることから、会期について検討が重ねられている。
このように、世界的に印刷機材展は大きな岐路に立たされている。会期だけの問題ではなく、印刷業界における機材展の意義そのものも問い直される時期に差し掛かっており、今年以降、本格的な機材展の変革、再編が始まることが予想される。