書籍購入率はリアル書店の方が高い

ジャンルや目的で購入先を選別する傾向

日本通信販売協会(JADMA)による、リアル書店とネット書店の利用実態の調査によると、過去1年間で書籍の購入に利用した割合はリアル書店が73.7%、ネット書店が44.8%となり、リアル書店の利用が高いことが判った。(2014年9月調査)
リアル書店の利用率を年代別に見ると、10代が最も高く82.7%で、ネット書店の利用率で最も高かったのは40代の57.7%だった。しかし、40代のリアル書店の利用率は67.6%に上っており、半数を超えている。ネット書店の利用率をみると、60代(39.6%)と10代(36%)では大差がない。その一方で、電子書籍購入のためのネット利用は10代の方が高かった。
リアル書店とネット書店から購入するジャンルについては、リアル書店の場合、1位がライトノベル、2位が小説やノンフィクション、3位が雑誌だった。一方でネット書店では、1位がコミックス、2位が趣味の本、3位が小説やノンフィクションという結果だった。小説及びノンフィクションは、リアル・ネット書店のいずれでも購入する傾向はあるものの、その他については、ジャンルによって購入先を選別していることが見受けられる。
報告では、リアル書店では、流行作家の書籍の物色や最新トレンド情報がいち早く入手できる雑誌などを購入する傾向にあり、ネット書店は、コミックスの続刊のように物色の必要がないもの、専門書籍のような内容について知っていることが多いものなど、店頭に出向く必要性が少ない書籍の購入に利用しているのではないかと推察される、としている。なお、通販のヘビーユーザーの書籍購入傾向を見ていくと、趣味の本とコミックスの購入率に加え、まとめ買いする本と中古で買う本、好きな作家の最新刊については、ネット書店がリアル書店を上回っている。

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