中小企業へ資金繰り・事業再生支援の強化へ

地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策として

中小企業庁は、「地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策」と「平成26年度補正予算案」を踏まえ、中小企業・小規模事業者に対する資金繰りや事業再生のための支援を強化する。事業規模9兆円。
支援には政府系金融機関と、信用保証協会によるものと2通りあり、政府系の支援内容については、原材料・エネルギーコスト高などの影響を受ける中で資金繰りに"困難を来す中小企業・小規模事業者や省エネ投資を促進する事業者"に対して経営支援を含む"手厚い"資金繰り支援を行う、とある。また女性による創業や円滑な事業承継、地域における前向きな取組、NPO法人等の新たな事業・雇用の担い手に対応した融資も促進する。貸付規模は5兆円。
政府系支援の内容は2つで、一つは「原材料・エネルギーコスト高対策パッケージ融資」。セーフティネット貸付の継続・拡充(運転資金)と省エネ促進融資(設備資金)。いずれも利益率が低下している中で受けられる支援策となっている。もう一つは、創業支援・地方創生関連等で、創業前後に融資等を受けることができる創業支援貸付利率特例制度と、事業承継における経営権の確保や付加価値向上などを行う場合に融資等を受けることができる事業承継・集約・活性化支援資金がある。
信用保証協会による資金繰り支援は、地域金融機関と連携して経営支援を実施するもので、保証規模は4兆円。一つは、経営力強化保証等による借換保障を推進することで経営支援と一体となった資金繰り支援を行う。既往の保証付き融資を新たな保証付き融資に借り換えるに当たり、複数債権を一本化し、返済ペースを見直すことで返済負担の軽減化などを図ることができるとしている。もう一つが、自然災害への対応強化で、近年、短時間強雨の発生が増加していることなどを踏まえた施策。

イベント情報&業界ニューストップへ