業界の動き【2015年1月】
IGAS2015へ期待 ◆印刷機材団体協議会
印刷機材団体協議会は10月22日、機械振興会館で2015年9月11日から16日まで開催する国際総合印刷機材展「IGAS2015」の出展社募集・相談会を開催し、90社が出席した。IGAS2015は印刷産業機械工業会、プリプレス&デジタルプリンティング機材協議会で構成する印刷機材団体協議会が主催する世界4大国際印刷機材展の一つとして位置づけられており、今回は「Print+innovation 日本プリントテクノロジーの更なる挑戦」をテーマに行われる。出展・相談会で印刷機材団体事務局は「ブランドオーナー視点」と「海外来場者数倍増」の2点を強調し、展示会や出展メリットへの理解を深めてもらい、出展への協力を呼びかけた。出展申込の受付期間は2月13日まで。
GP機資材ケミカル製品基準改定 ◆日印産連
日本印刷産業連合会は、グリーンプリンティング(GP)資機材認定制度におけるケミカル製品の認定基準を改定し、登録製品をホームページで公開している。基準改定は『健康障害防止対策基本方針』に基づいたもの。印刷業界における化学物質ばく露による健康障害に対する防止策をさらに推進するため、GP資機材認定製品について作業環境面からの評価基準を強化している。対象製品は洗浄剤、プレートクリーナー、含浸型洗浄布、エッチ液、製版薬品の5種類。改定基準により全製品の再審査、再認定を行っている。
新会長に谷川聡氏が就任 ◆ジャグラ近畿地協
日本グラフィックサービス工業会近畿地方協議会は11月21日、滋賀県草津市の太田酒造で第58回通常総会を開催し、役員改選で谷川聡氏(京都府支部、北斗プリント社)を新会長に選任した。今期は、「近畿はひとつ」の合言葉のもと、近畿ブロックとしての活動を強化していく。
合同セミナーを開催 ◆レインボウ&FACE
東京グラフィックスの女性の会レインボウと青年部FACEによる合同企画講演会が、11月21日、東京都中央区のニッケイビルで開催され、営業活動に役立つ予測提案力について学んだ。講師には、バリューマシーンインターナショナルの河島弘司氏を招き、「お客様の購買タイミングを〝自ら〟創り出す『予測提案力』アップ法」をテーマに講演。河島氏は、印刷営業における機会損失を防ぎチャンスを掴む2つの予測として、①タイミングの予測、②顧客の次を予測、の2つについて言及。消費の次を予測する販促カレンダー等を利用した予測提案について解説した。
マーチングEXPOで情報共有 ◆マーチング委員会
地域のまちづくりを推進する一般社団法人マーチング委員会は、11月27日、東京都港区のコニカミノルタデジタルイメージングスクエアで、「マーチングEXPO2014パート2」を開催した。今回は、マーチングアカデミーの利根川英二塾長によるエキスパートセミナー、マーチング委員会メンバーからの活動報告、マップコンシェルジュの田村賢哉氏とWalker47の岩崎孝司社長によるセミナーとテーブルディスカッションの構成で行われた。セミナーでは、地理空間情報によるオープンストリートマップの可能性や、地域情報誌の出版から派生した、より地域を限定したコアな情報をコンテンツとして配信する地域ビジネスなどを学んだ。
会員の集いで"おもてなし"学ぶ ◆プリデジ協
プリプレス&デジタルプリンティング機材協議会は12月2日、明治記念館で「2014年会員の集い」を開催。感動CSコーチの上田比呂志氏が「日本が世界に誇れる『おもてなし』の本質」をテーマに講演し、「おもてなしの精神」を学んだ。ヘビーユーザーを作るには「心を学び」「技を磨き」「しくみを作る」ことが重要で、気遣いの心が問われると指摘。顧客が何を望んでいるかに思いを巡らせる「想像力」を育む手法として『ほめる→指導→ほめる』のサンドウィッチ法による人材育成を紹介した。
「印刷白書2014」でセミナー ◆JAGAT
日本印刷技術協会(JAGAT)は11月25日、JAGATセミナールームで、テキスト&グラフィックス研究会、クロスメディア研究会、プリンティング・マーケティング研究会の3研究会合同の特別セミナー「『印刷白書2014』印刷産業の明日を考える」を開催した。セミナーではJAGATが「印刷業界動向」、「産業連関表から読み解く印刷業務の経済波及」、「デジタルパブリッシング技術と電子書籍」、「ポスト『未来を破壊する』時代の印刷ビジネス」を演題にそれぞれ講演。経営コンサルタントの小林啓倫氏による特別講演「消費者視点からのメディアデザイン」も行われた。
ワークライフバランス事業始まる ◆東京グラフィックス
東京グラフィックサービス工業会は12月2日、ニッケイビルで東京都の課題解決型雇用環境整備事業受託に伴う、「ワークライフバランス」キックオフセミナーを開催した。当日は会員ら約30人が参加し、事業の全体像や人材の採用・定着のポイント、従業員アンケートの中間報告、若者・女性の求人、企業向け雇用各種助成制度などを紹介。東京グラフィックスは東京都の課題解決型雇用環境整備事業で、「女性・高齢者の活用促進と新たな採用手法の検討」を受託。事業遂行のためにワークライフバランス推進委員会を立ち上げた。今後、1年半にわたり女性・高齢者の活用の必要性、採用ノウハウの不足、人材育成の不十分さなどの課題を検証し、ワークライフバランスの導入と定着を推進する。
「積算料金」見直しへ ◆経済調査会
一般財団法人経済調査会は、各種印刷物の見積り・積算のために、工程に沿った料金と算出法を掲載した「積算資料印刷料金」の見直しを図る。見直しにあたって、印刷関連サービス積算体系検討委員会を発足し、11月11日に第1回委員会を開催している。印刷関連サービス積算体系検討委員会は、①印刷関連サービスのテーマごとに、作業フローに即した積算体系を構築、②印刷物制作やデジタルメディアを含めた印刷関連ビジネスのソリューション全般における定義の検討・整備、③印刷物制作に関わる積算体系について必要であれば見直す、の3つを目的に設置。委員会で取り上げるテーマは、既掲載の印刷物制作工程に加え、マーケティング、クリエイティブ、フルフィルメント、ロジスティクス、分析・効果測定まで含めた印刷関連サービスをベースにする。初期テーマは、封入封緘、DMサービス等のフルフィルメントで、次期テーマと対象となる印刷関連サービスの拡張については、委員会の中で今後議論、選定していく。
用紙がさらに値上げ ◆用紙価格
急激な円安による用紙原材料価格の上昇を背景に、製紙会社各社が価格改定を発表している。
【大王製紙】▽対象製品=印刷用紙(塗工紙、微塗工紙、上質紙、色上質紙、色画用紙、その他印刷用紙全般)、情報用紙(ノーカーボン紙、フォーム用紙、PPC用紙、その他情報用紙全般)、機能材(キャリアテープ原紙、特殊板紙、特殊薄葉紙等)、▽改定幅=現行価格+10%以上、▽実施時期=平成27年2月1日出荷分より
【三菱製紙】▽対象製品=印刷用紙全般(上質紙、塗工紙、微塗工紙ほか)、情報用紙全般(ノーカーボン紙、感熱紙、PPC用紙、フォーム用紙ほか)▽改定幅=10%以上▽実施時期=平成27年2月1日出荷分より
【北越紀州製紙】▽対象品種=印刷用紙・情報用紙・加工原紙(上質紙、PPC用紙、中質紙、上質コート紙、軽量コート紙、微塗工印刷用紙、色上質紙、加工原紙等)、特殊紙(機能紙、キャリアテープ原紙、情報用紙、特殊紙全般)▽値上げ幅=10%以上▽実施時期=平成27年1月21日出荷分より
「印刷実験室」を開催 ◆印青連
印刷産業青年連絡協議会は、印刷連イベント「印刷実験室」を1月24日、科学技術館で開催する。会場では、「展示」「実験」「体験」の3つの構成で印刷技術の可能性を探る。印青連では、シナジーゼミナール、講演会や企業訪問、懇親会などこれまで行ってきた様々な事業が、「"点"として、今回の行事がそれを繋ぐ"線"となり、さらにそこから面へと広げていけるものにしたいと思っている」と語っている。印青連は東京都印刷工業組合東京青年印刷人協議会を筆頭とした11からなる若手組織の団体で構成されていることから様々な技術とアイデアが提案される予定。