業界の動き【2014年11月】

海外で初のJapanColor認証 ◆日印機工

一般社団法人日本印刷産業機械工業会が認証するJapanColor認証制度の「標準印刷認証」で、韓国の総合印刷会社・TaraTPSが海外企業で初めて認証を取得した。
同社は資本金5億円、従業員293名を擁し、最新のCTP設備、枚葉・輪転印刷機、無線・中綴じ製本機など、大量生産可能な生産システムを備える。今回、日本市場への本格的な参入を前に、日本の大手印刷会社からJapanColor認証を勧められたことから取得した。認証取得に際しては、すでに米国の認証制度である「G7 Master」を取得していたこともあり、現場立ち会いの本審査で、高度なカラーマネジメント技術を活かしてスムーズに認証を取得。今後、JapanColorを対外的にアピールしつつ、グローバルな受注拡大を図るとともに、マッチング認証やプルーフ運用認証の取得を予定している。

技能五輪代表候補に凸版・堀氏 ◆日印産連

日本印刷産業連合会はこのほど、第43回技能五輪国際大会/印刷職種の最終選考会を行った結果、トッパンコミュニケーションプロダクツの堀洸太さんを候補者として推薦することを決定した。第43回技能五輪国際大会は来年8月11日から16日まで、ブラジル・サンパウロで開催される。堀洸太氏(1993年11月7日生、21歳)、所属:凸版印刷(株)((株)トッパンコミュニケーションプロダクツ札幌工場・印刷課)

印刷出荷額の減少続く ◆工業統計

経済産業省の「平成25年度工業統計速報」がこのほど発表された。印刷・同関連業(従業者4人以上)の製造品出荷額等は、5兆3,512万円と、前年比2.4%減少。前年度、減少幅が改善したが、再び減少幅が拡大している。原材料使用額等は2兆7,130万円と同3.3%減少した。付加価値額は2兆3,887万円で同0.8%減となったが、前年度に比べて減少幅が改善している。事業所数は、1万2,173事業所で前年比5.1%減。従業者数も同2.3%減の27万4,524人となった。

年金制度の改正法に対応 ◆東京印刷厚生年金

東京印刷工業厚生年金基金は、9月19日、全印健保会館で第120回通常代議員会を開催し、平成25年度決算及び厚生年金基金制度の改正法への対応について協議した。改正法への対応に関しては、すでに2月の代議員会議で9月を目途に今後の方向性について取りまとめることを表明しており、審議の結果、平成27年度末を目安に解散の手続きを進める方向が提示された。また収入支出決算について今年度不足金は7億円。運用益は増加したものの、加入員の減少、受給者の増加、最低責任準備金調整額の増加などが影響している。

年賀葉書32.2億枚を発行 ◆日本郵政

日本郵便は11月1日から「2015年(平成27)年用の年賀葉書」を発売する。今回は当初約32.2億枚発行し、総発行枚数約34.2億枚を予定している。今年(平成27年用)は新商品として、「ハローキティ年賀」を発売する。「ハローキティ年賀」はスマートフォンなどで裏面の二次元コードを読み取ると専用アプリをダウンロードできる。専用アプリを起動し、絵柄にかざすと、動画やキティちゃんとの写真撮影が楽しめる。撮影した写真データはそのまま年賀状のテンプレートとして利用することもできる。

電子書籍の流通を解説 ◆日印産連・電流協

日本印刷産業連合会と電子出版制作・流通協議会(電流協)共催のセミナー「電子書籍制作・流通の基礎セミナー」が10月1日、日本印刷会館で開催された。電流協の技術委員会委員長でもある専修大学教授の植村八潮氏と、豊国印刷シニアマネージャーの加藤好計氏が講師となり、印刷会社や制作会社の営業及び制作スタッフに向けた電子書籍、電子カタログの制作上の要点や流通の仕組みについて解説した。

GP認定332工場に ◆日印産連

日本印刷産業連合会は、9月12日に開催した第33回グリーンプリンティング(GP)認定委員会で、新規11工場、更新11工場を認定した。GP認定工場は全332工場となった。

賛同会員制度を設ける ◆E3PA

環境保護印刷推進協議会(E3PA、松浦豊会長)はこのほど「賛同会員制度」の創設を決めた。新会員制度は、正会員、准会員、特別会員、名誉会員、協賛会員に続くもの。また活動に参加できる会員枠も必要に応じて順次拡大。新たに創設された「賛同会員」は、『会の目的に賛同し、環境保護印刷に関わる環境影響、環境負荷の低減に寄与する物品・サービスの提供によって、会員企業が実施する環境保護印刷を支援する印刷関連業界並びに周辺業界の法人企業』を対象としている。これにより、環境負荷低減に寄与する物品・サービスを提供する関連企業まで対象が拡大された。

ブランディング戦略学ぶ ◆東京JC印刷部会

東京JC印刷部会の第18回総会が、10月10日、東京都文京区の御茶ノ水エデュケーションセンターで開催された。当日はセミナーも併催され、総合出版社である光文社の佐藤均氏による講演「光文社のブランディング戦略について」が行われた。昨年度の東京JC印刷部会は、セミナーや工場見学会およびゴルフ会などを通じて交流を図ってきた。冒頭で挨拶した利根川会長は、1年間を振り返ると共に「仲間のネットワーク、JCで培った地域活動など、他にはないものがあると思う。活動を通じて裾野の広さを感じてもらいたい」と述べた。

日本から進和ラベル他が受賞 ◆世界ラベルコンテスト

第25回世界ラベルコンテスト審査会が9月9日、米国・シカゴで開催され、各クラスの最優秀賞、審査委員特別賞などが表彰されたほか、入賞者の中からさらに5つの印刷方式別に世界一の作品を表彰する「Best of the Best」が発表された。日本国内からは全日本シール印刷協同組合連合会所属の進和ラベル印刷(晋道純一社長、東北協組)がレタープレス部門で、フジマーク(柴田和夫社長、東海北陸協組)がオフセット部門で受賞した。

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