プロカメラマンの遺影撮影会というサービス

「超高齢社会」に求められるものとは?

就職活動をするのは「就活」だが、人生の終わりのための活動を「終活」という。葬儀やお墓など仏事関連総合サービスを行っているメモリアルアートの大野屋では、この「終活」に注目したサービスとして、『プロカメラマンによる遺影撮影会』を開催している。
現在、日本において高齢化が進んでいるわけだが、2020年(平成32年)の高齢化率は29.1%、2035年(平成47年)には33.4%に達し、2050年には39.6%に達するという推計がある。つまり3人に1人以上は高齢者という割合である。なお65歳以上の老年人口が21%以上になると「超高齢社会」といわれており、日本は2007年に21%を突破しているため、すでに超高齢社会に入っているといえる。
こうした高齢化社会あるいは超高齢社会は、大きく見ると中小企業の人手不足や介護保険料問題など、これまで経験のない課題が出てきている。高齢者の市場についても人口は多くても、安定した老後の生活を送るために無駄遣いをしないなど、市場をつかむことが難しいともいわれている。
そうした中で、高齢者だからこそ見られるのが、終末期を意識して、人生の終末や死後に向けた生前準備の動きである。その一つが"遺影"の準備だ。今では故人の遺影を祭壇に飾る葬儀が一般的となっていることもあり、突然亡くなった故人の写真を見つけるのが大変だったり、故人の良い写真が見つからないという経験からか、生前に遺影を準備する人が増加しつつあるという。
メモリアルアートの大野屋では、同社が運営する霊園で撮影会を開催。今回の撮影会は9月20・21日と10月11日の3日間だけだが、顧客にとってはプロカメラマンに撮影してもらいながら霊園も見学できる機会となり、同社にとってはサービスとビジネスを合わせたイベントといえる。

イベント情報&業界ニューストップへ