ネット介して海外進出

グローバルな印刷需要を取り込む

iPhoneからオリジナルのシールを制作、発注できるアプリケーション「みんなのシール」を展開するコスモメディアサービスはこのほど、同サービスの北米版「SmileStix(スマイルスティックス)」をiTunesStoreにリリースした。国内印刷系アプリとしては初の海外進出で、アメリカ、カナダのユーザー向けに日本からオリジナルシールを輸出していく。
「みんなのシール」はスマートフォンやiPhoneで撮影した写真を専用アプリケーションから、オリジナルシールとして制作、発注できるサービス。国内でも女性を中心に支持を集めている。欧米では自らを被写体として撮影する「Selfie」がトレンドとなっている。同社は「Selfie」の新たな活用方法として、「スマイルスティックス」を提案していくという。
国内の印刷需要は人口減少を端緒として低下しつつある。印刷市場は国内のみではそのパイが限られており、今後、製造主体でさらにこのパイを拡大していこうとする時、海外市場を視野に入れたグローバル展開が切っても切れない状況になる。
中小印刷業では海外展開への参入障壁の高さも指摘されるが、新興国の日系企業向け印刷受注などを狙った事業展開は多い。また、世界中に広がるインターネット網の活用もこうした参入障壁を打ち破る手段の一つとして挙げられる。国内で印刷通販サイト「ベストプリント」を運営する五色は、アメリカ・カルフォルニア州に子会社を設立。国内における印刷通販の成功モデルを展開し、アメリカ市場の需要獲得に挑戦している。
一方で、世界規模で印刷通販サービスを手掛けるアメリカのビスタプリント社は、写真プリントチェーンの国内最大手であるプラザクリエイトと資本提携し、本格的に日本国内の印刷市場に参入しはじめている。

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