業界の動き【2014年1月】

消費税の価格表示カルテル ◆日印産連

日本印刷産業連合会がこのほど提出した「消費増税に伴う消費税転嫁及び表示方法について」の共同行為(カルテル)に関する実施届が公正取引委員会で受理された。これにより、「転嫁の方法の決定に係る共同行為」と「表示の方法の決定に係る共同行為」が認可された。今回の共同行為は今年4月1日の消費税率引き上げを受け、「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」に基づいたもの。この共同行為により、協定参加各事業者は、それぞれ自主的に定めている本体価格(消費税額分の転嫁する前の価格)に消費税額分を上乗せする。消費税額分を上乗せした結果、計算上生じる端数の処理方法は四捨五入とする。ただし、協定参加各事業者が取引先との間で端数処理の方法について合意した場合には、が合意した方法に従う。表示方法では、協定参加各事業者が「○○円(税抜価格)」、「○○円+消費税額」など、消費税が別途課される旨を明示する。また、価格交渉を行う際に税抜き価格を提示する。

PrintNext参加募集が本格化 ◆PrintNext実行委

印刷関連青年組織4団体の一大イベント、PrintNext2014の企画内容が決定し、本格的な参加者募集が始まった。今年2月15日、愛知県名古屋市のウインクあいちで開催される「PrintNext2014」は、「常識をぶち壊せ!当事者の時代~新たな価値観と知識、判断力が、これからのInsatsuの未来を創造する」をテーマに、印刷業界の未来を模索するための勉強と情報交流をする場となる。Webからの受付を開始しており、すでに200名近くが申し込んでいる。

エコプロで環境印刷PR ◆日印産連

日本印刷産業連合会は、「大好きな地球のために印刷ができること」をテーマに、12月12日から14日まで東京ビッグサイトで開催された環境展示会「エコプロダクツ2013」に出展。ブースでは、環境に配慮した印刷工場、印刷製品、印刷資機材を認定する「グリーンプリンティング(GP)認定制度」をPRした。現在、300工場を超えるGP認定工場の紹介をはじめ、環境配慮の印刷製品の発注方法や印刷の総合環境配慮ラベル「GPマーク」の付け方などを紹介した。また、10月に名称が正式決定したGP認定制度キャラクター「ジッピー」の記念撮影コーナー、関連グッズの無料配布も行った。

XPからの切り替え進む ◆矢野経

WindowsXPのサポートが4月9日に終了する。終了後は、セキュリティの更新プログラムが提供されなくなり、運用すると脆弱性のリスクを抱えることになる。矢野研究所が発表した「WindowsXPに関する法人アンケート調査」によると、現在、業務利用しているクライアントPCの54.3%がWinXPを使用。2015年3月末時点のOS構成予定では、WinXPの構成比平均が18.2%と、現在の構成比平均から36.1ポイント減少するものの、サポート終了から1年経過しても18%の企業でXPが稼働する予定であることが分かった。顧客がXPを利用し続けた場合、印刷会社に対応が求められることも考えられる。セキュリティ面での課題をどう解決するかが問われてくる。

自費出版文化賞作品を募集 ◆ジャグラ

日本グラフィックサービス工業会は2014年3月31日まで、「第17回日本自費出版文化賞」の作品を募集している。「日本自費出版文化賞」は、自費出版データの蓄積、公開活動と連動し、一般に目に触れにくい優れた自費出版物に光を当て、活字文化の振興と著者の功績を讃える目的で開催。今回も地域文化部門、個人誌部門、小説部門、エッセー部門、詩歌部門、研究・評論部門、グラフィック部門の7つの部門を設けて作品を募集。大賞作品には賞状と賞金20万円が、各部門賞に賞状と賞金5万円、特別賞に賞状と記念品、入選作品に賞状が贈られる。10月下旬に開催される日本自費出版フェスティバル会場で表彰する。

賛助会員と情報交流 ◆東京グラフィックス

東京グラフィックサービス工業会はこのほど東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で賛助会員懇談会を開き、賛助会員に推進事業を説明するとともに、情報を交換した。谷会長は挨拶で「当会の事業の目的は会員企業の経営力の強化。各企業が強みをデザインし、作り出す手伝いをしていく。IT化の本質はオープンとボーダレス。こうした環境では特徴のない企業は埋没していかざるを得ない。特徴、強みづくりが業界団体の一番の役割。日頃の活動を報告し、賛助会員様との情報交換の場としたい」と懇談会の趣旨を述べた。

結成60周年を祝う ◆全印総連

全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)は11月22日、東京・新宿のワシントンホテルで、結成60周年記念レセプションを開催し、約220名の出席で60周年を祝った。全印総連は1953年に印刷出版関連産業の従業員のための労働組合として結成。適正な労働環境の実現や公正な産業秩序の確立のための産業政策の運動に取り組んできた。

印刷環境憲章制定へ ◆E3PA

環境保護印刷推進協議会は今年6月を目処に「印刷環境憲章(仮)」の策定を進めている。11月26日、東京都文京区の全水道会館で開かれた第10回クリオネセミナーの最後に実務報告として「印刷環境憲章」作成の経過が発表された。印刷環境憲章では、行動理念を掲げた上で、提言・コンセプトを説明。行動規範を挙げて、環境保護印刷の実践を対外的に示す。E3PAの取り組みとしてだけではなく、印刷産業の環境に対する姿勢として社会一般への認知を目指す。

デザイングランプリ受賞者決定 ◆東北地区協

全印工連・東北地区印刷協議会主催の第14回デザイングランプリTOHOKU2013が12月20日から22日まで、仙台市青葉区のせんだいメディアテーク5階ギャラリーで開催された。今回の作品テーマは「笑」。最優秀賞には、一般部門で佐藤真氏(佐藤真デザイン事務所)、学生部門で内海沙樹さん(盛岡情報ビジネス専門学校)、高校部門で小野寺澪さん(岩手県立不来方高等学校)がそれぞれ受賞した。表彰式が12月20日仙台市の江陽グランドホテルで開催された。また、表彰式後はグラフィックデザイナーの佐合ひとみ氏による特別講演「コミュニケーションのためのデザイン」が行われた。

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