業界の動き【2013年8月】

第1回CSR認証企業に40社 ◆全印工連

全日本印刷工業組合連合会は、CSR(企業の社会的責任)推進事業の一環として印刷版CSR認定制度を設立し、6月25日のCSR認定委員会で第1期目となるワンスター認定企業40社を認定した。全印工連のCSR認定制度は、審査機関である横浜市立大学CSRセンターの審査を通過した上で、利害関係者や第三者を交えた認定委員会で認定される。CSR認定は標準認定、上位認定、最上位認定の3ランクが設けられている。今回は標準認定となるワンスターを認定した。①コンプライアンス、②環境、③情報セキュリティ、④品質、⑤雇用・労働安全、⑥財務・業績、⑦社会貢献・地域指向、⑧情報開示・コミュニケーションの8項目のチェックリストに基づき審査した。

政府に成長戦略をプレゼン ◆全印工連

全日本印刷工業組合連合会は、6月30日、自民党本部主催の「中小企業・小規模事業者政策緊急フォーラム」にブースを出展し、CSR(企業の社会的責任)やソリューションプロバイダーなどの新たな成長戦略を紹介するとともに、全国5,418社が「地域情報のハブ」として地域経済活性化の重要な鍵を握っている存在であることをアピールした。フォーラムには安倍晋三総理大臣をはじめ、甘利明経済再生担当大臣、伊藤達也党中小企業・小規模事業者政策調査会長らが出席。対話集会では全国の中小企業経営者、地方自治体政策担当者ら約500名の出席者の前で、政府与党の中小企業政策を披露し、中小企業経営者との直接対話も行った。

経営動向調査を発刊 ◆JAGAT

日本印刷技術協会はこのほど、「JAGAT印刷産業経営動向調査2013」を発刊した。同書は印刷及びプリプレスを主要業務とする会員(メーカー、ディーラー除く)を対象に行われる動向調査をまとめ、①損益計算書、②貸借対照表、③人的資源、④経営戦略、⑤設備動向、⑥DTP環境から調査。今回新たに人材教育に関する設問も追加した。なお、JAGATは8月29日に東京・JAGATセミナールームで、30日に大阪・大阪印刷会館で調査結果の報告会を開催する。

PODiと新サービス開始 ◆JAGAT

日本印刷技術協会は、6月17日付けで、NPO法人PODiが配信しているデジタル印刷に関する情報配信サービス「PODiメンバーサービス」の日本語版を特別価格で提供するサービスを開始した。同サービスは、1996年に米国で設立した非営利団体・NPO法人PODiが提供しているサービスで、欧米をはじめとしたデジタル印刷に関する最新のソリューション事例や、マーケティングに関する情報などをインターネット上から配信している。現在のPODiは、全世界で約800社の会員、30社の協賛メーカーが名を連ねている。メーカーの垣根を越えたデジタル印刷ビジネスの好事例やマーケティング情報などを得られる。

教育や情報発信で提携 ◆JPA、JAGAT

日本プリンティングアカデミーと日本印刷技術協会は6月18日、相互が持つ教育や情報発信の強みを連携し、印刷業界発展により大きく貢献するためのアライアンス推進に向けた基本合意を締結した。基本合意により、両社は、JAGAT主催のセミナー割引などの「サービス向上」、交流の促進、新サービスなどの「パブリックリレーション」、印刷関連団体へ支援、協力する「印刷業界全体への貢献拡大」を協議、検討していく。

谷本選手は6位、敢闘賞 ◆技能五輪

第42回技能五輪国際大会(ドイツ・ライプツィヒ大会)が7月2日から7日まで、ドイツ・ライプツィヒで開催された。印刷職種では、日本代表として参加した谷本まりの選手(トッパンコミュニケーションプロダクツ)が4日間の競技の末、出場13ヵ国中6位で敢闘賞を受賞した。優勝はスイス代表選手。

デジタル印刷稼動でセミナー ◆日本フォーム工連

日本フォーム印刷工業連合会の技術委員会は7月23日、東京都中央区の日本印刷会館で「デジタル印刷設備を稼働させるための技術セミナー」を開催した。フォーム工連が昨年12月に発行した「フォーム印刷業界の現状と課題に関する調査報告書」の調査報告では、回答企業の約2分の1が産業用カラープリンタ機を導入しているが、所有している約3分の1の企業から「デジタル印刷設備を持っているが上手く活用できない」との回答が寄せられたことから今回のセミナーの開催に至った。

ADEを体験 ◆東京グラフィックス

東京グラフィックサービス工業会新宿支部主催、東京グラフィックスCSR環境WG企画の2013体験型セミナーミーティング「あなたの会社!災害時に社員を守れますかBCP(事業継続計画)策定で、信頼ある企業作りを!AED体験」が7月30日、東京都中央区のニッケイビルで開催された。セミナーミーティングでは、演習を中心にした実践的なカリキュラムを実施。特に今後の演習に向けた最初の段階として、AEDを体験実習した。体験型の演習や実習を通じて、災害時の対応を確認し、事業継続計画と実際の状況の齟齬を発見するきっかけを提供した。

小宮山会長が続投 ◆全日シール

全日本シール印刷協同組合連合会は6月14日、北海道札幌市の京王プラザホテル札幌で「平成25年度第54回通常総会」を開催し、任期満了に伴う役員改選で、小宮山光男会長(MSP)を再選した。小宮山会長は5期目に入った。このほか、通常総会では、世界ラベルコンテストの参加、ホームページのリニュアールなどの事業計画が承認された。

図書館の電子化でフォーラム ◆電流協

電子出版流通協議会が参加する「公共図書館等への電子書籍配信に係る課題整理研究会」は、7月30日、東京都千代田区の日本教育会館で「これからの公共図書館の電子化モデルを考える」フォーラムを開催し、図書館の電子化に関する研究会で検討されてきた結果を報告した。

用紙、上半期はプラス ◆製紙連合会

日本製紙連合会の紙・板紙需給によると、2013年1-6月までの上半期の印刷・情報用紙の国内出荷量は、403万トンで前年同期比2.1%増加した。主に商業印刷などに利用される塗工用紙は231万6,000トンで同5.2%増、非塗工紙も106万5,000トンで0.5%増とわずかながら前年同期を上回った。今年1月、2月の動きは全体的に前年とほぼ同じだったが、期末を迎えた3月以降は前年を上回っている。とくに5月から6月にかけては参議院選挙を控えて関連の印刷需要が寄与したものと考えられる。また、4月の印刷用紙の値上げに伴う駆け込み需要も予測される。

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