アドビ製品がクラウドへ全面移行
CS終了し、全ての製品が課金制に
アドビシステムズは、クラウドへの移行を進めるため、クリエイティブ分野のプロフェッショナルに向けたフラッグシップサービスである「Adobe Creative Cloud」に大規模なアップデートを加えたことを発表した。これに伴い、同社は今後のクリエイティブ関連のソフトウェア開発をCreative Cloud経由の製品とサービスに集中させる。
同社では永続ライセンス版の「Adobe Creative Suite」6製品のサポートと製品提供は継続するが、Creative Suiteおよびその他CS製品の今後の新しいリリースは計画していない。
Creative Cloudに開発を集中させることによって、イノベーションがさらに加速するだけでなく、アドビシステムズ社がクリエイティブコミュニティに提供できるイノベーションの種類もさらに拡大する。
新機能を満載したCreative Cloudは6月に提供開始を予定しており、「CC」デスクトップアプリケーションとデバイス間のコラボレーションおよびパブリッシング機能によってクリエイティブプロセスを再構築するもの。Mac OS、Windows、iOS、およびAndroidのいずれのOSからも、Creative Cloudを介してファイルを保存、同期、および共有できる。また、世界有数のオンラインクリエイティブコミュニティであるBehanceがCreative Cloudと統合されたことで、ユーザーは作品を全世界に公開し、作品へのフィードバックを集め、作品と作者である自分自身をグローバル規模で展開できるようになった。
2012年4月のサービス開始以来、Creative Cloud有償メンバーは50万人。また無償メンバー数は200万人を超える。今後、クラウド化によりDTP作業の変化が考えられるほか、課金制への移行により、印刷会社の投資戦略も見直されることになる。